特に画像の変更と向きの変更を組み合わせたアニメを行う際、別の画像が見えてしまう問題(下記動画)に対処できます。

イベントコマンドで『移動ルートの設定』を呼び出した場合、各コマンドは1/60秒毎に実行される仕様になっています。
この仕様によって困るのは、キャラクター画像の変更によってアクションをさせたい場合です。
例えば、MZのデフォルトヒロインであるプリシアに対して、しゃがむアクションをさせたいとします。
プリシアの画像はActor1.pngの左上から二番目です。対して、しゃがんだ画像はというと、
Damage1.pngの左上から一番目の左向き画像となっています。
プリシアが下向きだったとすると、『移動ルートの設定』によって変更する手順は以下の通りになります。
- 画像の変更:Damage1.pngの左上を指定
- 左を向く
ところが、仕様により二つの動作の間には1/60秒の隙間が生じます。そうして起こってしまうのが、以下の現象というわけです。

※実際はもっと一瞬ですが、強調のため編集しています。
画像を変更した直後はまだ下向きなので、Damage1.pngでは下向きの画像(=リード)が表示されてしまいます。
直後に一瞬でプリシアに変化するとはいえ、プレイヤーが違和感を持つには十分な時間です。

そんなわけで、移動ルートの設定時にコマンド間の隙間をなくすのがこのプラグインです。画像の変更や向きの変更以外にも、透明化やスイッチのON/OFFなど全般に効果があります。
※ちなみに、RPGツクール2000〜2003では元から一瞬で実行される仕様でした。XP〜VXAは知りませんが、旧来のツクールから移籍してきたユーザは注意が必要です。
目次
導入方法(Install)
更新履歴(History)
使用方法(Usage)
プラグインパラメータ
最大同時処理数(MaxImmediate)
自律移動カスタムに適用(ApplyMoveTypeCustom)
画像変更でパターン初期化(ChangeImageResetPattern) ver1.01
導入方法(install)
以下のファイルをダウンロードし 、[プロジェクト]\js\plugins に放り込みます。ツクールのプラグイン管理から機能をONにしてください。
※このプラグインはMV、MZの両方で有効です。
NRP_QuickMovementRoute.js ver1.01(2024/06/02)
更新履歴(History)
2024/06/02(ver1.01)
- 画像の変更時にパターンを初期化する機能を実装。
2021/12/23(ver1.00)
- 公開!
使用方法(Usage)
適用するだけでOKです。
なお、初期状態では自律移動タイプが『カスタム』の場合のルートには適用されません。
※プラグインパラメータで変更可能です。
プラグインパラメータ
最大同時処理数(MaxImmediate)
即時処理を同時に行う最大数です。
自律移動カスタムに適用(ApplyMoveTypeCustom)
自律移動タイプがカスタムの場合にも処理を適用します。
ただし、移動頻度が最大の場合が条件です。
画像変更でパターン初期化(ChangeImageResetPattern)ver1.01
画像の変更時にパターンを初期化するようにします。
ツクールMV〜MZでは移動後に画像の変更を行っても、移動中の歩行パターンが残って表示されてしまう問題があります。

上の動画を見れば、移動が完了してから歩行パターンが中央に戻るまでにはそれなりのタイムラグがあることが分かると思います。
これはキャラグラを使ったアニメーションを表示する際、厄介な問題になることがあります。例えば、一歩歩いてから倒れるような演出を行う際、想定と異なるパターンが表示されてしまったりします。
この項目をオンにすると、画像の変更時にパターンがリセットされるため、こういった問題が起こらないようになります。
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