例えば、『通常能力値』の補正はアクター、職業、装備、ステートの全てに設定したものを単純に乗算して計算を行います。
仮に各装備に対して、以下のように補正を設定したとすると……
- 剣:攻撃力200%
- 鎧:攻撃力200%
- 兜:攻撃力200%
攻撃力は元の800%の値になります。
大きなインフレが起こるため、バランス調整が困難です。
そこでこのプラグインによって、補正を加算方式へと変更します。
攻撃力200%は+100%として解釈し、それを加算します。
つまり、上記の場合は+300%(元の400%)の補正となります。
『通常能力値』の他にも、『属性有効度』『ステート有効度』『弱体有効度』『特殊能力値』が対象となります。
例えば、『属性有効度』を加算方式にすると炎属性スキルを吸収して回復する敵や装備を作成できます。
他にも、対象サイドの変更プラグインと組み合わせれば、「アンデッドに回復魔法でダメージ」といったRPGの定番も可能となります。
※この機能は属性有効度を拡張するプラグインを統合したものです。内容は全く同じになります。
また、命中率より回避率が優先される仕様も修正できます。
目次
導入方法(Install)
更新履歴(History)
スキルのメモ欄(Note of Skill)
プラグインパラメータ(Plugin Parameter)
通常能力値を加算(RegularParameterPlus)
└バトラー&職業補正を加算(Battler&ClassPlus)
└装備補正を加算(EquipPlus)
└ステート補正を加算(StatePlus)
└装備補正を別計算(SeparateEquipment)
属性有効度を加算(ElementRatePlus)
└属性有効度の最大値(ElementRateMax)
└属性有効度の最小値(ElementRateMin)
ステート有効度を加算(StateRatePlus)
弱体有効度を加算(DebuffRatePlus)
特殊能力値を加算(SpParameterPlus)
命中計算式を変更(FixHitFormula)
└マイナスの回避率を考慮(ConsiderNegativeEva)ver1.02
導入方法(install)
以下のファイルを右クリックで保存し 、[プロジェクト]\js\plugins に放り込みます。ツクールのプラグイン管理から機能をONにしてください。
※このプラグインはMV、MZの両方で有効です。
NRP_TraitsPlus.js ver1.04(2024/07/22)
更新履歴(History)
2024/07/22(ver1.04)
- スキル毎に属性有効度の限界値を設定できるようにした。
2024/06/09(ver1.03)
- アクター&職業のパラメータ補正が、装備に影響を与えない設定を追加。
2021/10/17(ver1.02)
- マイナスの回避率を考慮(項目追加)できるように対応。
2021/09/24(ver1.01)
- SimplePassiveSkillMZ.js(準公式)のパッシブスキルに対応。
2021/09/02(ver1.00)
- 公開!
スキルのメモ欄(Note of Skill)
属性有効度の限界設定
スキル毎に属性有効度の限界値を変更することができます。
例えば、無効化されない属性技のようなものを作成できます。
<ElementRateMax:2.0>
属性有効度の最大値を2倍に設定します。
<ElementRateMin:0.5>
属性有効度の最小値を0.5倍に設定します。
プラグインパラメータ(Plugin Parameter)
通常能力値を加算(RegularParameterPlus)
通常能力値の補正を加算方式に変更します。
攻撃力200%の装備を二つ組み合わせた場合、攻撃力は300%となります。
なお、正確には以下のように計算されます。
「アクター&職業の加算合計」×「装備の加算合計」×「ステートの加算合計」×「能力値強化」
加算するのは、あくまで同一の分類内に対してとなります。
以下の3項目によって、分類毎の計算方式の切替も可能です。
バトラー&職業補正を加算(Battler&ClassPlus)
バトラーおよび職業の通常能力値(補正)を加算方式に変更します。
装備補正を加算(EquipPlus)
装備の通常能力値(補正)を加算方式に変更します。
ステート補正を加算(StatePlus)
ステートの通常能力値(補正)を加算方式に変更します。
装備補正を別計算(SeparateEquipment)
アクター&職業のパラメータ補正が装備に影響を与えないようにします。
例えば、職業の攻撃力が*200%の場合、ツクールMV〜MZの仕様では、武器の攻撃力まで200%になってしまいます。
特に多重職業プラグイン(NRP_AdditionalClasses.js)にて、ドラクエ6〜7っぽい転職システムを実現したい場合に問題になります。
この項目をオンにすると、アクターとクラスの能力に対してのみ、補正をかけるようになります。
属性有効度を加算(ElementRatePlus)
属性有効度を加算方式に変更します。
複数行の属性有効度をデータベースの特徴に設定すれば、通常は不可能なマイナスの属性有効度を実現できます。
0%を下回った分のポイントは正負が反転します。
これにより、属性攻撃を吸収したり、逆にアンデッドが回復魔法を受けてダメージを受けるといった挙動を実現できます。
例えば、0%と30%を組み合わせると、属性有効度は-70%になります。
つまり70%の吸収となります。
上記は回復属性の属性有効度を-100%、闇属性の属性有効度を-70%となるように設定した例です。
設定する特徴はアクター、職業、敵キャラ、装備などいずれも有効です。
「アクターと装備」など異なる項目の組み合わせでも、加算によって0%を下回った場合は同じように機能します。
属性有効度の最大値(ElementRateMax)
属性有効度の最大値です。1.0が100%に相当します。
2.0ならば、通常の二倍がダメージの最大値になります。
属性有効度の最小値(ElementRateMin)
属性有効度の最小値です。1.0が100%に相当します。
-2.0ならば、通常のマイナス二倍がダメージの最小値になります。
ステート有効度を加算(StateRatePlus)
ステート有効度を加算方式に変更します。
要領は属性有効度と同じです。
弱体有効度を加算(DebuffRatePlus)
弱体有効度を加算方式に変更します。
要領は属性有効度と同じです。
特殊能力値を加算(SpParameterPlus)
特殊能力値を加算方式に変更します。
要領は属性有効度と同じです。
これについては、迂闊にやるとバランス崩壊を起こす項目もあるので注意です。
例えば『MP消費率』が50%の装備を二つ組み合わせた場合、デフォルトでは1/4になるだけですが加算方式では0になってしまいます。
命中計算式を変更(FixHitFormula)
ツクールMV〜MZの従来の仕様では、回避率と命中率は別々に計算されます。
つまり、命中+200%の武器を装備していても、回避100%の敵には、絶対に攻撃が当たらない仕様です。
このパラメータをオンにすると、命中率から回避率を引いた値で判定を行うようになります。
※『攻撃を外した』か『回避された』かの区別も可能です。
マイナスの回避率を考慮(ConsiderNegativeEva)ver1.02
回避率がマイナスの場合、本来の命中率よりも高確率で命中するように修正します。
例えば、睡眠ステートに回避率のマイナス補正を入れることで、攻撃が必中になるといった仕様が可能となります。
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