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ペルソナ5の続編に当たる作品だが、なんとコーエーとタッグを組んで無双系システムを搭載したアクションRPGへと変化!
質量/物語
クリアまで50時間程度。本編よりはさすがに短いけれど、相変わらずの大作。
完全な続編なので、ペルソナ5本編をクリアしていることが前提。
ペルソナ5には改良版の『ザ・ロイヤル』もあるけれど、そちらのストーリーには接続していない模様。無印だけのプレイで問題ない。
物語の題材にAIを使うなど、ペルソナらしい今時さ。
アクション化したとはいえ、ストーリー面はかなりしっかりしている。いつものペルソナと同等のクオリティと言ってもよいと思う。
なお、本編での仲間達は序盤からすぐに加入する。
仕方ないことではあるが、一人ずつ仲間の掘り下げを行った本編ほどの印象は得られないかも。
とはいえ、杏、春、祐介のような本編では余りスポットライトが当たらなかったキャラにも、丁寧に出番とセリフを割り振っている。
また、新規キャラ二名についてはしっかりと魅力的に描けているのは、さすがといったところ。
終盤の展開は若干の既視感があるかも。
本編からテーマを一貫しているため、そうなるのも仕方ないところではあるのだけど……。
おっさんもいるよ!
ロン毛の胡散臭いおっさん刑事ということで、P2罰のパオフゥを思い出しました。
システム/バランス/快適性
全体の構成としては、長いイベントと長いダンジョンという相変わらずの組み合わせになっている。
ただし、本編のような日数制限はない。ストーリー進行に応じて、日付が進んでいく仕様になっている。コープ(好感度)などの要素はないし、本編にあったような恋愛要素もほぼなし。
結果として、取り返しのつかない要素はほとんどなくなった。単調になったと言えなくもないけれど、気楽にゲーム面に集中できるので個人的には好ましく思えた。
戦闘
本編から一変してアクション戦闘に。
ぞろぞろ現れる敵をバッサバッサと斬り捨てていく。
操作キャラの変更も可能で、個性豊かな仲間達を自由に扱うことができる。
ただし、コマンド戦闘時代の要素も色濃く残っている。アクション式とコマンド式を組み合わせた結果、多少のクセはあるので最初はとまどうかも。
SPを消費してスキルを使用するといった仕様はそのまま。シリーズ特有の属性相性の重要さも、相変わらずである。
ターンや待ち時間のような仕組みが存在しないため、ほとんど隙間なくスキルを使えてしまう。アイテムに至っては在庫の許す限り使い放題になっている。
その結果、ペルソナのスキルで弱点攻撃を連発するなどの単純な戦法が強い。弱点をつくと敵は動きを止める傾向があるので、SPが持つ限りは一方的に攻撃できてしまう。
その代わり、SPの消耗もシビアなので、アイテムでの補給なしで大ボスを倒し切れるほどではない。その辺りを考慮してか、SPの枯渇を前提にしてバランスを取っているように思えた。
どうにかこうにかバランスを取っているけれど、色々と大味な印象も。
システム上、アイテムで回復している限りはそうそう全滅することはない。そのため、強敵と戦う場合は、泥沼の消耗戦となりやすい。
強敵との戦いは『楽しい』というよりも『しんどい』というのが正直な感想だった。
難易度ノーマルでも最初のダンジョンのボスから結構強いししぶとい。実のところ、最初のボスが一番苦戦した。
アクションが苦手なら素直に難易度を落とすのも手。難易度は途中からでも変更できる。
サブクエスト
サブクエストに当たる『リクエスト』は正直あまり面白くはない。基本的には一度クリアしたダンジョンに再度もぐって、特定の敵を倒すなどの作業をすることになる。
本編でも思ったのだけど、アクセサリは複数装備できてもよかった気がする。サブイベントのボス戦で苦労してアクセサリを手に入れても、既に持っているものと代わり映えなくて、使い道のないことが多かった。
快適性
ダンジョン進入時などのロード時間は若干気になるレベル。特にリクエストをこなす場合は、短時間で何度も出入りすることになるので気になる。
メニュー画面にいちいち演出が入っていたりする辺り、「快適性よりも演出」という傾向があるのは否定できないかも。
美術
本編から色々と使い回しの省エネ仕様。
とはいえ、無双系特有の戦闘演出は新鮮だった。
各ダンジョンのボスは皆個性的で、見ていて面白いものが多かった。
音楽
相変わらずのペルソナ5。
使い回しも多いけれど質は高いというか、いつも通りといったところ。
総評
戦闘面に多少のクセはあるけれど、ストーリー面は安心のペルソナ。
アクションが嫌いでなければ、ペルソナ5が好きだった人には安心してオススメできるかなと。
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