ランダム系のテンプレートについて説明します。
目次
ランダム(random)
対象の周辺で複数回アニメーションを再生します。基本的には対象が単体であることを想定しています。
以下は『炎/単体2(id = 67)』をスキルに設定した例です。
<D-Animation:random/>

初期設定だと、5回のアニメーションを対象のサイズに合わせた範囲で表示します。
『射撃系テンプレート』と同様に様々なアレンジが可能です。
<D-Animation:random>
repeat = 10 // 繰返回数
interval = 2 // 間隔
scaleX = 0.5 // 横幅
scaleY = 0.5 // 縦幅
sx = defaultX + 100 * mirroring // 始点X座標
sy = defaultY - 100 // 始点Y座標
sxRandom = 50 // 始点X座標分散
syRandom = 50 // 始点Y座標分散
</D-Animation>

射撃系とは異なり、終点や到達フレームの指定は必要ありません。
全ランダム(randomAll)
対象全体に対して、大量のアニメーションを再生します。
<D-Animation:randomAll/>

初期設定だと、25回のアニメーションを画面全体の半分に合わせた範囲で表示します。この際、アニメーションの『位置』は強制的に『画面』へと変換されます。
始点や分散幅を変更したい場合は、上のランダムの場合と同じです。
defaultX, defaultYを使えば位置が画面になっている場合も考慮してくれます。なお、画面対象のアニメーションの標準位置は全体のプラグインパラメータから設定できます。
このアニメーションは元々の位置が『足元』なので、Y座標を少し下にずらしたほうが自然に見えるかもしれません。
<D-Animation:randomAll>
sy = defaultY + 50 // 始点Y座標
</D-Animation>
こんな感じで。
さて、ここで注意が必要なのは『フラッシュ』と『効果音』の扱いです。
大量のアニメーションを繰り返して表示する関係上、これらの処理の負荷もそれだけ多くかかります。
特に『対象のフラッシュ』は極めて重く注意が必要です。
効果音も『対象のフラッシュ』ほどではありませんが、それなりに重い処理です。というか、連打すると単純に耳が痛いです。
そのため、この全ランダム型を始めとした大量の繰り返しを行う型には、最初からフラッシュと効果音を制限する設定がされています。
この型の場合、フラッシュ(画面と対象の両方)はリピート5回に一度、効果音はリピート2回に一度だけ処理されます。
その設定を変更する場合は以下のように指定します。
<D-Animation:randomAll>
limitFlash = 10 // フラッシュの制限
limitSound = 10 // 効果音の制限
</D-Animation>
また、0や1なら制限なし。1000などリピート回数より大きな値を設定すると、最初の1回だけ処理されるようになります。
この型は炎をバラまくだけが用途ではありません。例えば、こんなのはどうでしょう?

上は『斬撃/エフェクト(id = 7)』の色調を変えただけですが、使い道は盛りだくさんです。なお、武器を振るのは外部のプラグインでやっています。悪しからずです。
円ランダム(randomCircle)
randomAllの範囲を円形に変化させたものです。
<D-Animation:randomCircle/>

プラグインパラメータのテンプレートの設定を覗けば分かりますが、中身はわりと複雑な数式が入っています。
そんな中身を知らずとも使えますが、指定の仕方が特徴的なので注意してください。
単に範囲となる円半径を変更したい場合は、『sxRandom』の値を変更すればOKです。
『sxRandom』の値が定まると、それを元に内部の数式で自動的に『syRandom』の値も求まる仕様です。
<D-Animation:randomCircle>
sxRandom = 100 // 始点X座標分散
</D-Animation>
では、楕円にしたい場合はどうするか?
『syRandom』の値を直接書き換えるのはNGです。内部の数式が上書きされて、単に『全ランダム』型と同じになるだけです。
このように書きます。
※この記法については、こちらのページで紹介しています。
<D-Animation:randomCircle>
sxRandom = 300 // 始点X座標分散
syRandom *= 0.5 // 始点Y座標分散
</D-Animation>

長半径が300、短半径が150の横長の楕円です。
縦長にしたいならば『syRandom *= 2』と記述すればOKです。
雨(rain)
アニメーションを雨のように大量に降らせます。
<D-Animation:rain>
arrival = 7 // 到達フレーム
scaleX = 0.5 // 横幅
scaleY = 0.5 // 縦幅
</D-Animation>
この型は到達フレームの指定が可能です。例によって泡を降らせます。

次はまっすぐではなく斜めに降らせてみましょう。
まず始点を右に寄せます。終点は始点の真下になっているので、左へ寄せます。mirroringの指定をしておけば、対象がアクターになった場合に反対方向から飛んでくるようになります。
<D-Animation:rain>
arrival = 7 // 到達フレーム
sx += 500 * mirroring // 始点X座標
ex -= 500 * mirroring // 終点X座標
scaleX = 0.5 // 横幅
scaleY = 0.5 // 縦幅
</D-Animation>

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