| ||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||
シリーズ初挑戦なので、その前提でレビュー。
質量/物語
ラスボス撃破までプレイ。プレイ時間の表記はないけれど6〜70時間ぐらい?
普通にクリアするだけでも大変だったので、裏ボスは保留。
海都を舞台に冒険者達が迷宮へ挑む。
ダンジョンRPGなので、それほどストーリー性が強いわけではないけれど、世界設定はそれなりに作りこまれている。
ストーリー分岐があって、ラスボスが変化したりもする。データを引き継いでの周回もできるとはいえ、さすがに最初からやり直すのは大変だと思うけれど。
システム/バランス/快適性
クラスと名前を自分で決めて、キャラクターを作成し冒険する。
システムはシリーズを経る中で、複雑ながらも練りこまれている。
多数のクラスが登場。中盤からはサブクラスとして、もう一つのクラスに就くことができる。
レベルが上がる度に獲得できるポイントを使用して、スキルを習得する形式。
スキルの習得条件はやや複雑。例えば「スキルAの習得条件はスキルBをLv5、スキルCをLv3まで習得すること」といった感じになっている。時折、どのスキルを目指していたのか、忘れて悩んでしまうことも。
個人的にもシステム制作の参考になりそう。実際にこれの影響を受けたかのようなシステム設計をしているフリゲも見かける。
戦闘は高速でテンポよく進む。
ただし、高難易度として名高いシリーズだけあって、一筋縄ではいかない。ザコ敵は強くしぶといので、総合的な戦闘時間も結構長い。
ダンジョン内をうろつくFOEと呼ばれる強敵も存在する。初見で挑むと大抵は全滅させられるが、回避もできる。強くなってから挑むのも自由。
……と、ここまではどうにかなる難易度。
さらに辛いのは各階層のボス。
これは非常に強い上、長期戦になる。初見殺しの攻撃も多く、対策必須のボスも多数登場するので、かなり大変。というか、ガチで難しいので後半は攻略みないとやってられなかった。
それでいてボス戦前のセーブポイントはなく、全滅はゲームオーバーになるという鬼仕様。もっとも、ショートカットを活用すれば5〜10分程度でボスの元までたどり着ける。それで、どうにか心を折らずに進めた。
これらは昔のゲームによくある調整不足ではなく、計算づくの高難易度。手応えを求めるプレイヤーにはおすすめ。ただし、ライトユーザは心を折るかも。これでも、前作、前前作より簡単だそうです。
……難しいと書いたけれど、補助系のスキルをうまく活用するととんでもないダメージを叩き出せるらしい。多数のスキルを重ねがければ、ダメージ20倍も出せるとか。僕はそこまでやり込んでいないのだけれど。
システム上、新しいスキルを次々覚えるというよりは、一つのスキルのレベルをどんどん高めることが多い。この方式の欠点として、使う技が固定になりやすい。サブクラスによってある程度緩和されているけれど、同じ技の連発でやや単調かと思うこともあった。
出現する敵の種類は意外と少ない。ただ、一つ一つの敵は個性的。敵パーティの組み合わせによって、行動パターンを変えることもあるので、ザコだと侮ると痛い目にあったりする。
このシリーズの特徴として、タッチペンを使用したマッピングがある。
探検感はあるけれど、ボタン操作とタッチペンの両方を多用するので、疲れるかもしれない。なんせ、一階層を攻略するのに10時間以上普通にかかるので。
3独自の要素として『大航海』がある。海都の外に出て、船でマップ探索をするというもの。
大航海といいながらも、内容はパズル的。決められた行動数で、目的地を目指していく。
難易度は結構高い。これも攻略を見ないとやってられないと思う。
美術
硬派なゲームデザインにかわいらしいキャラデザが特徴というシリーズ。
ドット絵のモンスターはかわいらしくても凶悪。
仲間キャラは同じクラスであっても4パターン(×2カラー)のグラフィックが選択可能。自分の好みに合うものを選択できる。
音楽
ファルコム作品などで有名な古代祐三。あえてレトロチックな音にしているらしいが、曲は王道で好印象。
まとめ
面白い……けど、ほとほと疲れ果てた。
続けて同シリーズ作品に手を出すには、相当な気力と時間が必要になりそう。ストーリー性も高くないから、似たようなことを繰り返すんだろうな――と、どうしても後ろ向きになってしまう。
なので他作品への挑戦はとりあえず保留。
女神転生シリーズにも同じような感想を持ったけれど、やっぱりダンジョンと戦闘ばかりの上に、プレイ時間も長いから大変。
考えてみれば、昔のゲームは難しくても大抵は数十時間で終わるぐらいの規模だった。おまけにゲームバランスやプログラムの粗さから抜け道があったりもした。そのお陰で何とか気力が持ったのだろうな――と、しみじみ。