別に以下の全てをやる必要はありません。手を加えればいいというものでもないので、よさげなものだけでOKです。
主旋律
付点音符
初心者にありがちなのは『2分音符』『4分音符』『8分音符』などで曲を構成してしまいがちなこと。『付点2分音符』『付点4分音符』『付点8分音符』なども積極的に使ってみましょう。

僕の場合『付点8分音符→付点8分音符→8分音符』の構成は使い勝手がよいので、よく使っています。(上の赤枠が例)戦闘曲で多用するとどことなくイトケンっぽい。
伴奏
1/2小節単位にしてみる
別に一小節単位でコード進行を作らねばならないわけでもありません。1/2小節単位にしてみましょう。

上ではサビの伴奏を1/2小節単位に変更してみました。
ベースを伴奏に沿わせる場合はそちらも変更が必要です。
もう少し複雑に

冒頭部分です。16分音符を使って細かく刻んでみました。ノリがよい感じになります。
楽器を変える
伴奏にはピアノやギターなども使用できます。色々と試してみてください。
ベース&リズム
もう少し複雑に
ベース

サビのベースです。元々は適当に8分音符を並べただけでした。今度は16分音符に変更してみます。
リズム

冒頭のリズムです。ベースと合わせてリズムを変えてみました。
曲の変わり目に変化をつける

例えば4小節目や8小節目といった区切りのリズムやベースを変化させます。すると曲の代わり目がはっきりしてメリハリが付きます。
上はサビの8小節目です。
楽器を変える
例えば、ベースの楽器を代わりにピチカート(046:Pizzicato)にしてみます。クロノトリガーの中世で流れるアレですね。久石譲でもよいですが。町の曲などにも有用です。
ゆったりした曲調なら、低音部はベースではなくバイオリンやストリングス、ギターなどに任せてもよい感じです。
他のパートも追加
ハープ

定番のハープ(047:Harp)をサビに追加してみます。FFのフィールドなどでもおなじみですが、これでいかにもRPGのフィールド曲といった感じになりました。
激しく上下する音符を見ると、急にややこしくなったように見えますが、コード進行に沿って上下しているだけです。「ミソドミソドミソ」「ドソミドソミドソ」というように機械的にやっているだけなので怖気づく必要はありません。
何となく4小節目だけ変えてみましたが、どうするかはお好みで。16分音符ではなく、8分音符にするとゆったりした感じになります。
副旋律(ハモり)を追加

別のメロディを追加してハモらせましょう。楽器はわりと自由に選べると思います。普通は音量と合わせて、主旋律より目立たないように抑えます。
なお、ハモりは必ずしも全ての小節に追加する必要はありません。部分的に使用したほうが効果的なことも多いです。上では冒頭の2ループ目だけに追加してみました。
可能なら主旋律とは、ある程度音の高さをズラしたほうが聞き取りやすくなります。あんまり高音域や低音域で鳴らされても聞き苦しかったりしますけどね。
もちろん目立つ不協和音にならないように注意しなくてはなりません。かといって、主旋律やコード進行と同じ音階を鳴らすだけでは面白みにかけます。
そんなわけで比較的センスが要求される箇所だと思います。ここに挙げたテクの中では比較的難しめです。
完成!
上記の編曲を色々と反映してみました。今度こそ完成です! 上に挙げた以外にも若干の微調整をしています。ちなみに作曲にかかったのは精々3時間程度。画面キャプチャーを取りながら、記事を書くほうがよほど労力がかかっています。
TestField_Arrange.mid
ちょっと物足りないかもしれませんが、なるべくシンプルに、誰でもできそうな方法でやったのでご容赦ください。あくまで初心者向けです。これ以上を求める方は、音楽理論をきちんと学ぶなり、好きな曲を聴いたり、真似てみるなりで研鑽に励んでください。特に主旋律以外の部分を意識して聞くことが重要です。
音源を変えてみる
もう一つ。どんなに良い曲を作っても音源がWindowsのデフォルトでは物足らない。そんな人は音源を導入することをオススメします。
今時のゲーム音楽ではフリーゲームであっても、だんだんMIDIは使用されなくなってきています。音源で録音した曲を演奏する流れになっていくはずです。
音源といっても色々とありますが、何をやるにしても敷居は高いです。フリーで使用できるものでは『サウンドフォント』と『TiMidity++』の組み合わせが比較的導入が簡単なのでオススメです。僕の場合、サウンドフォントを使用した音源を使い、Dominoで演奏しながら作曲しています。
例えば、こんな感じにできあがります。
TestField_Arrange_SF.mp3
もっとも、サウンドフォントまでやり出すと収拾がつかなくなるので、これ以上はやりません。本当に凝りだすと際限がないので……。そのため、詳しくは『サウンドフォント』や『TiMidity++』でググってください。既に情報はたくさんあります。
以上で、とりあえずの作曲講座は完成です。その内、フィールド曲だけではなく戦闘曲とかもやるかもしれません。……やらないかもしれません。
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