作曲の始めに
基本的に初心者向けのことしか書きません。細かい理論は無視して、とにかく作ります。
そもそも作者自身が素人に毛が生えたレベルで、プロの音楽家でも何でもなしです。体系的な音楽理論を学習したわけでも全くないです。ちゃんとした理論に付いて学びたいという方は、解説サイトが多数あるので調べてみるとよいかと思います。
ただ、僕としては自分が素人上がりゆえに、初心者向けに分かりやすく伝えられる部分もあるのではないかと考えます。
※以下、いつもの通り長々と理屈をこねてますが、飛ばしてもらって『環境設定』に行ってもらっても構いません。
作曲は誰でもできる?
さて、作曲というと、どのような印象があるでしょう? 天性の才能を持った人間のみにできる特殊技能という印象を持ってないでしょうか? ところが、実際にはそんなことはありません。作曲は誰にでもできる技能です。
なぜ、特殊技能のように思われているかというと、単純に義務教育課程でやらないからです。絵や文章を書くことについては、学校である程度は学びますが、作曲はそうではありません。だから、「何から手を付ければいいかさっぱり」となるのも当然というもの。かといって、難しいというわけでは決してありません。
「作曲は誰にでもできる」と僕が主張する理由の一つは、そもそも人間が好むメロディのパターンというものが、非常に限られているからです。
ドレミファソラシの7つの音階に#(ピアノでいう黒鍵盤)が付いた音を加えて12音階。これに音符の長さが加わるから、非常に多くのパターンがあるはず!――とはなりません。実際には様々な制約があります。
例えば、一つの調の中で使用される音階は7つが基本となります。それ以外の5つの音階は不協和音となるため、あまり使用されません。
また、調が違うだけのメロディは、ほぼ同じメロディとして扱われます。要するに「ドレミファソラシ」も「ラシドレミファソ」も「ミファソラシドレ」も位相がずれただけの同じメロディというわけです。これは実際に「調が違うだけの曲はパクリ」と裁判でも判例があったりします。
メロディは絵やストーリーのように無限のパターンが存在するわけではありません。理論の通りに作れば、それなりの曲はわりと簡単に作れてしまいます。
壮大なオーケストラを作りたいというならばいざしらず、普通にゲーム音楽として恥ずかしくない程度の曲ならば、誰にだって作れるといってしまってよいでしょう。
というわけで物は試し。「作曲には天性の才能がいる」なんて固定観念をぶち壊すべく、開始一日で、誰でもそれっぽいゲーム音楽が作れてしまう作曲術を考案してみます。本当に誰でもできるかどうかはともかく、なるべく簡単に手抜きできる方法にしてみました。
環境設定
それでは作曲のための環境設定を行いましょう。普通のWindows環境ならば、たぶん大丈夫です。Macのことは知りません。もちろんフリーソフトだけで十分です。
作曲ソフトを落とします。これがなければ始まりません。TAKABO SOFTさんから『Domino』という作曲ソフトを落としましょう。
http://takabosoft.com/domino
ちなみにこのソフトの作者たかぼー氏は、ドット絵制作の定番ソフト『EDGE』の作者でもあります。どちらも操作性のよさには定評があるソフトです。僕が個人的に尊敬してやまないプログラマーです。
初期設定は以下のサイトなどを参考にしてください。なんという丸投げ……。でも使いやすい設定にすることは大事です。
初心者になるための耳コピMIDI講座
http://mimikopi.nomaki.jp/midi/000/n01/
ひとまず『1.MIDI シーケンサ (Domino) の導入』〜『3.Domino を使いこなすための設定』辺りまでやってみてください。
初期状態だと音も鳴りませんので、そこまでの設定は必須です。音源はとりあえず、上記のサイトにある通りWindows標準の『Microsoft GS Wavetable Synth』で設定しておけばよいと思います。しょぼくても今は我慢です。
有用な情報の多いページなので、以降の手順も確認を――といいたいところですが、かなりたくさんあるので全部は大変です。
当作曲講座では曲を作る楽しさを手っ取り早く覚えてもらいたいと思っています。以降の記事では曲を作りながら、最低限の操作を覚えられるように書いたつもりです。そのため、とりあえずはDomino上で音を鳴らせるまで設定ができたならば、次に行ってもらって構いません。
>作曲講座目次に戻る