| ||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||
質量/物語
FF6,7と同じく、世界観はファンタジーとSFの要素が入り交じっている。主人公のスコールはFF7のクラウドに引き続いてクール系。兵士養成学校のガーデンに属する主人公がその任務を果たす中で、物語が進んでいく。
シナリオはやや難解だが、色々と練り込まれており奥は深い。後で見ると「そういう意味だったのか!」となるようなさりげない伏線が多数ある。(例:魔女への狙撃をためらうアーヴァイン。その時点ではタダのヘタレにしか見えないが・・・)
主人公とヒロインが物語の中心になるが、途中で足を引っ張ったり、ベタベタしたりで、ヒロインのリノアを嫌う人が多い模様。また、唐突な展開が1点あるのも、賛否が分かれる。色々と伏線はあるのだが、初見で意味を予測できる人は少ないのが、唐突に感じてしまうのだと思う。
ラストダンジョン、ラストバトル、エンディングはかなり力が入っている。クリアした時は達成感があった。
システム/バランス
7までのFFとは、大きくゲームデザインが異なっており、旧スクウェアの看板シリーズとは思えないほどの冒険振りが特徴。斬新過ぎるため、とっつきにくいと感じるかも。
その要因として最たるものがレベル連動性。サガシリーズの如く、味方のレベルを上げると、敵のレベルも上がる。レベルを上げてもほとんど味方は強くならないが、敵ははっきりと強くなるので、迂闊にレベルを上げると戦闘で苦戦するようになる可能性も。
では、どうやって味方を強くするのかというと、魔法を装備する事で行う。装備できる箇所は『HP』『力』『魔力』という様に分かれており「どこに」「何の魔法を」「何個」装備するかによって、ステータスの伸びが変わる。魔法は1種類100個まで持てるが、使用すると個数が減って装備箇所のステータスも下がるのは困りもの。
魔法は『ドロー』によって、戦闘中に敵から手に入れる方法があるが、地道な作業になるので面倒臭いと感じるかもしれない。それよりも、アイテムから魔法を精製するアビリティが非常に強力で、1つのアイテムから、数十個の魔法を精製できることもある。これをうまく使えれば、進行がグッと楽になる。
各キャラクターはGF(Guardian Force:今作の召喚獣)を装備することによって、アビリティを使用できる様になる。GFは戦闘を重ねて成長し、新たなアビリティを習得する。上述した魔法の精製もこれによって使えるようになる。
FF7のリミット技に代わるものとして、特殊技がある。使用条件はHPが減った状態で、キャラにターンが回ってくること。リスクは大きいのだが、条件を満たしていれば連発も可能なので非常に強力。
ミニゲームとしてカードゲームが用意されているのだが、集めたカードをアイテムに変換し、そこから更に魔法を精製することで、パーティを強化することもできる。これによって、戦闘をしないでも、パーティを強化できてしまうのは斬新だ。「エンカウントなし」なんていうアビリティもあって、それを奨励している部分も見られる。
以上のシステムにより、普通にザコ戦をして、レベル上げしても、メリットが無い様に思えるが、完全にそうとも言い切れない。敵のレベルが上がると、敵からドローできる魔法や落とすアイテムが強力になっていくからだ。ボス敵に付いては、最高レベルが設定されているため、「敵のレベルが上がり過ぎて詰んだ」という心配もいらない。
快適性
戦闘が開始するまでの時間が十数秒とかなり長い。また、GFは戦闘中に使用すると、敵に大ダメージを与えるなどの強力な効果を持つが、演出は非常に長い。(短いもので15秒、長いものだと数分に渡る。)GF以外にも強力な攻撃手段は多いので、システムに慣れたなら、使わずに進めた方がストレスが無くて良いかも。
とはいえ、上述した通り、ザコ戦が面倒なら一切しなくとも良いのがこの作品。ボスに関しても特殊技を使いこなせば瞬殺可能だ。それにより、ストーリーをドンドン進めて行くスタイルもある。
美術
FF7と比べると、格段にムービーが美しくなった。召喚獣にあたるGFや特殊技は非常に派手。さすがに、PSの作品は今見ると、ポリゴンが荒く感じられるけれど・・・。
音楽
シリーズお馴染みのイントロから始まるラストバトルはシリーズでも最高レベルだと思う。その他にも飛空艇など名曲が多い。通常ボス戦曲が地味に格好良い。
参考
CrownArchive
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Sunnyvale/6160/index.html
FF8と言えばこのサイト。FF8好きの方が作った考察サイトで、当時、この作品を批判する意見が今よりもずっと多い中で作られた。FF8以外にも、FFやDQシリーズ全般に付いて、造詣が深く、僕も感銘を受けた。「何が嫌いかより、何が好きかで自分を語れよ!」は名言だと思う。2006年から更新が無いのが残念。