タイトル | 機種 | 質量 | 物語 | システム | バランス | 快適性 | 美術 | 音楽 | 平均 | クリア日 |
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ワイルドアームズ2 | PS | 90 | 90 | 60 | 60 | 70 | 60 | 90 | 74 | 2008年 |
質量/物語
主人公はARMSという部隊に所属し、悪の組織オデッサと戦う。正義の英雄が悪の組織と戦うという実に王道な構成であるが、物語の中でそれに留まらないテーマが示される。
この作品を語る際に必ず話題に上がるのはラストバトルの演出の良さ。そこに到るまでのストーリーとマッチして、プレイヤーに感動をもたらすことは間違いない。
後、忘れてはならないのトカ&ゲーの存在。比較的シリアスな本作の中でギャグキャラクターとして抜群の存在感を発揮する。本作主人公のアシュレーはどちらかというと真面目で地味なキャラクターであるが、彼らとの会話では意外なツッコミの才能を見せることになる。
本編に十分な質量があるのに、サブイベントも豊富。ダンジョンの謎解きには非常に力が入っている。
システム/バランス/快適性
このシリーズの特徴として挙げられるのが謎解きの多いダンジョン。ゼルダの伝説のようなものだと思ってもらえれば。謎解きの完成度もゼルダに負けないクオリティ。ただ、この時間がかかる謎解き系ダンジョンとストーリー主導型のRPGの相性がいいかと言われると、ちょっと微妙かも……。
作品の全体的な完成度と比較すると、戦闘は何かと物足りない。具体的に言うと……。
- 長いロード時間。戦闘開始までに10秒程度。
- もっさりした演出。通常攻撃・特技いずれも爽快感に欠ける。
- 味方3人、敵3体が同時出現数の限界。
- DQ的なオーソドックスなターン制。
- ほとんどの雑魚が戦士系キャラクターの通常攻撃1発で死ぬ。
- 特技は命中率が低く使いにくい。効率を考えると通常攻撃の方がマシだったり……。
- しょぼめの効果音。特に回復の効果音は謎。
- グラフィックはPS初期の粗いポリゴン。
まだ救いなのは敵が無駄にしぶとくないこと。エンカウントキャンセルによって、ザコ戦闘を発生前にキャンセルできること、加えて元々のエンカウント率もそれほど高くないこと。このお陰で、戦闘が合わなくても何とか最後まで進めることができる。
戦闘さえもっと面白ければ、同時期のFFなみに人にお勧めできるゲームになりそうなのだけど……。
美術
マップはDQ7などと同じく2D色の強い3D。キャラクターは2D。戦闘では粗いポリゴンバリバリの3D。というようにこの時代らしい組み合わせ。戦闘の迫力はFF7などと比べるとさすがに劣る。無理せずにフィールドと同じようなちびキャラで良かったと思うけれど、でも当時としては挑戦する価値があったのかも……。
ゲーム部分のグラフィックは見劣りするのだけど、オープニングアニメーションの質は別格。歌の良さもあって、ゲームを起動するたびに毎回見たくなるほど。後半(Disc2)になると、オープニングアニメーションと歌が一新されるのも凝っている。
音楽
オープニングアニメーション。ラストバトル。フィールドと良い曲だらけ。通常戦闘曲だけはシリーズの中では地味めな気がするけれど悪くはない。どうでもいいけど個人的に作曲者として、なるけみちこ女史には影響を受けてます。