【RPG制作講座】難易度@ どんな難易度を目指すのか?

2011年06月11日

 エンカウント率に関しては、低めでいいと明確な結論を出してみた。しかし、ゲーム全体の難易度が「難しければいいか」「易しければいいか」という問題に関して明確な答えを出すことは難しい。
 全てのプレイヤーが納得する難易度というものは存在しないため、対象とするプレイヤーの層や作品の方向性に合わせて考える必要がある。

 プレイヤーの種類で、難易度を分類すると以下のようなものが挙げられる。

  1. DQ、FFの様な、シナリオ・システムを両立させた万人向け難易度。
  2. クロノトリガー等、シナリオ重視の簡単でテンポの良い難易度。
  3. ロマサガシリーズのような、戦闘重視の難易度。ややヘビーユーザ向け。
  4. DQ2、女神転生シリーズのような、全滅前提の難易度。さらにヘビーユーザ向け。

 下2つの例は「ヘビーユーザ向け」で一括りにされることもあるけれど、個人的には別物と考えたほうがよいように思う。というのも、僕はサガシリーズの難易度は大好きでもDQ2やメガテンは苦手だったりする。

 サガシリーズ(特にロマサガ2以降)はきちんと戦略を練れば、安定して戦闘で勝利できるように調整されている。万が一、運が悪くとも『どこでもセーブ』によって、すぐにやり直せるようになっている。
 対して、女神転生(特に真女神転生3など)やDQ2は運が悪ければ、プレイヤースキルに関係なく戦闘で全滅する理不尽な箇所がある。全滅自体を楽しむ余裕がないときつい。

 上記の大雑把な分け方だけで4タイプもあるため、「難易度の調整って何だか難しい」と思ってしまう方もいるかもしれない。けれど、その点はさほど気にしなくてもいい。実は難易度はエンカウント率など快適性に関わる項目と比較すると問題になりにくい。多少難しすぎたり、易しすぎたりしても、よっぽど極端でなければ酷評を受けることは少ない。

  • 難しい:手応えがある。クリアした時の達成感がある。
  • 簡単:サクサク進む。雰囲気やストーリーを楽しめる。

 というようにプレイヤーはある程度までは、いいように解釈してくれたりする。作品の方向性に合わせて、
 「シナリオ重視ならば易しく」
 「システム重視ならば難しく(ただし、クリアできる程度に)」
となるように、意識して調整しておけば、多少失敗しても大きな問題はないはず。

 なお「シナリオ重視ならば易しく」というのは、そのほうがテンポ良くシナリオを楽しめるから。根本的にエンカウント率が高かったり、操作性が悪かったりしては難易度を易しくしたところで元も子もないのでご注意。

 特に大きなこだわりがなければ、大半のプレイヤーが攻略情報を全く見ずにクリアできることを、目指すとよいかも。特にストーリー性や冒険性を重視したRPGなら、最後まで見て欲しいと思うのも作者心というもの。その上で、タイプ1〜3までのプレイヤーを同時に取り込むことは十分可能なはず。

 例えば、サガシリーズでは敵を強くする代わりに、どこでもセーブなどの救済要素・快適要素を加えることで、戦闘で全滅するリスクを減らしている。また、成長システムが多彩でおもしろいため、戦闘に負けても、キャラクターを鍛えて再挑戦すればいいという気持ちが湧いてくる。このようにすれば、ある程度のライトユーザにもくじけず最後までプレイする気力を与えることは可能となる。

 この例はタイプ3の作品が1,2向けのプレイヤーを取り込んでいる例となる。逆に、タイプ1,2の作品がタイプ3,4のプレイヤーを取り込むには、難易度設定や裏ボスなどの要素を使う方法が挙げられる。

 実のところ極端なヘビーユーザを除けば、万人向けの難易度を実現するのはそう難しくないような気もする。RPGとはアクション性などは基本的に要求されない分野なので、ライトユーザ側には経験値稼ぎなどの成長システムで、比較的簡単に配慮できるというのが理由。

 というわけで、DQ2やメガテン、あるいは一部のファイアーエムブレム並の難易度がないと、楽しめない生粋のヘビーユーザはひとまず置いておく。当講座ではライトユーザから、ややヘビーユーザまでを広く対象とした(上記の1〜3に当たる。)万人向けのRPGを作るための難易度を考える。

 そもそも、4のタイプのゲームは僕自身が余り受け付けないので、どう調整していいのか良く分からんのです。マゾいのは苦手です。ご理解ください。

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posted by 砂川赳 at 12:00 | RPG制作講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする