エンカウント率とは?
エンカウント率とは敵の出現率のこと。これが高すぎると非常にストレスが溜まるので、ゲームバランスの中でも重要な要素となっている。プレイヤーに楽しんでもらうためには、エンカウント率はどのように調整すればよいだろう?
エンカウント率は低めでOK
結論から言えば、エンカウント率は低めで良い。エンカウント率が高くて、不評なRPGはいくらでも例を挙げられるけれど、エンカウント率が低くて不評なRPGは滅多に聞かない。
一応、低すぎた場合の弊害として……
- サクサク進みすぎて、手応えがなくなる。
- プレイ時間が短くなる。
- 経験値稼ぎがやりにくい。
などが挙げられるが、そもそも上2つは、シナリオ重視のプレイヤーによっては大した弊害ではない。3.に関しては、
- 森などの特定の地形のエンカウント率を上げる。
(初代DQからの伝統的な手法)
- 敵の出現率を上げる手段を用意する。
などの対処法が用意できる。
反対にエンカウント率が高い場合の弊害の例。
- 全体的なゲームテンポが悪化する。
- 戦闘が面倒になるため、ボタン連打やオート戦闘を多用するようになる。同様に、戦闘を速く片付けるために、力押しの戦略を取るようになる。結果的に戦闘が単調化して質が落ちる。
- 戦闘開始と同時に即「逃げる」ようになる。逃げるだけの戦闘ならば、エンカウントの演出にかかる時間が無駄である。
- 同じザコ敵と何度も戦うため、戦闘に飽きやすい。
- 歩くだけで疲れるため、マップを探索する意欲が起きない。
- クリアまで進める気力がなくなるので、最後までシナリオを見てもらえない。
シナリオ重視・戦闘重視のどちらのプレイヤーにとっても、嫌がる要素が含まれていることに注目して頂きたい。
シナリオ重視のRPGなら、エンカウント率を低くしてテンポ良くした方がよいというのは、誰でも考えつくはず。しかし、実は戦闘重視のRPGでもエンカウント率は低くてよい。
戦闘に手応えを求めるならば、ザコ戦闘一回辺りの難易度を上げたりボス敵を強くすればよい。現にロマンシングサガ2以降のサガシリーズもそうなっていたりする。
大抵の場合、エンカウント率が高すぎることによる弊害が大きい。なので、エンカウント率はやや低めを意識しておけば間違いはない。
エンカウント率が高すぎる作品の例
以下はエンカウント率が高いRPGの例。どんなに他の要素が素晴らしくとも、これ一つが原因で、人にお勧めできないRPGとなる場合も。
ファイナルファンタジー4(SFC)
この中では、エンカウント率自体は比較的低いが、全体的にザコ敵が強いので、体感エンカウント率は高い。一応、簡単に逃げることができるが、所持金が減るペナルティがある。筆者は戦闘の半分以上は逃げていた。
テイルズオブファンタジア(SFC)
ダッシュすると、エンカウント率が倍増するバグあり。ホーリーボトルを使用するとエンカウント率が低下するが、すぐ効果が切れるので、何度も使用するのが面倒くさい。
ラストバイブル3
戦闘は悪魔との交渉によって回避できるが、エンカウント自体はするので面倒くさい。エストマの魔法で、敵の出現率が下がるが、消費が大きいし特定の仲魔を連れて行く必要がある。
スターオーシャン2
気を抜くと、ザコ敵でも全滅する難易度と相まって非常に厳しい。エンカウント率が減少する装備なども存在するが、入手方法がやや分かり辛い。
ワイルドアームズ アルターコードF
エンカウントキャンセルというシステムによって、不意打ちを除く戦闘をある程度避けることができるが、その不意打ち率が非常に高い。筆者の記憶では、後半の戦闘では、戦闘が不意打ちで始まる事の方が多かったような記憶すらある。当然、不意打ちだと最初の1ターンは一方的に攻撃されるわけで、プレイヤーの心象は悪い。
エストポリス伝記
ゲーム自体が全体的に地味だけど、加えてエンカウント率が高くテンポが悪い。お使いイベントの多さも相まって、筆者は途中で何度も投げたくなった。
ロマンシングサガ
シンボルエンカウントだが、過剰なまでに敵が多い。扉の向こうで行儀良く待ち構える、無数の敵を見た時はもう……。以降のシリーズ作品では大幅に改善。
筆者はプレイしていないけど、大貝獣物語2辺りもエンカウント率の高さで台無しなゲームとして有名。FC・GB時代の大抵のRPGも今やると、エンカウント率が高くて辛い。
エンカウント率の調整
目安として、「逃げる」を多用したくなるゲームはエンカウント率が高く、戦闘が面倒だと思われている場合が多い。
理想を言えば「逃げる」とは
- 勝てない強敵との戦闘から離脱する。
- ボス戦に備えて、戦力を温存する。
などの目的で使用されるのがよいと思う。これが戦闘が面倒臭いという理由で、多用されるのはよろしくない。
RPGによっては後半のダンジョン程、エンカウント率が高く設定されている場合もあるけれど、お勧めできない。後半のダンジョンは一般的に『長い』『仕掛けが複雑』『敵が強い』と三拍子揃っているため、その上でエンカウント率を上げると不快指数は跳ね上がる。
調整法として、エンカウント率を下げる特技や道具も有効。
ただし、あくまでこれは補助的な手段であり劇的な効果が得られるとは限らない。上記の作品の多くにもエンカウント率を低下させたり、戦闘から逃げるための手段が存在する。ただし、エンカウント率減少用のアイテムをイチイチ効果が切れるたびに、使用しなければならないなど、別のストレスが発生する場合がよく見られる。
結局は元々のエンカウント率を適切に調整することが何より。また、手段を用意してもそれにプレイヤーが気づかなければ意味がないので注意したい。
敵を避けることができるシンボルエンカウント制の導入も、ロマサガ1のように非常識に敵を配置しなければ有効な手段となる。
それにしても世の中には、なぜこれほどまでにエンカウント率が高いRPGにあふれているのだろう? ラストバイブル3なんてエンカウント率さえ、まともならば評価が一回り違っただろうに。何とももったいない。
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