場所移動前後にコモンイベントを実行【RPGツクールMZ&MVプラグイン】

2021年10月31日

 場所移動前後にコモンイベントを実行します。


 例えば、独自のフェードアウト/フェードイン処理の作成などに便利です。
 もちろん、場所移動後の共通処理を設定したい場合にも有効です。

 ※ちなみに、上記の演出はFilterControllerMZ.js(ツキミ様)のshockwaveというエフェクトを使っています。

目次


導入方法(Install)

更新履歴(History)

使用方法(Usage)

MZ用プラグインコマンド(Plugin Command MZ)

MV用プラグインコマンド(Plugin Command MV)

プラグインパラメータ

移動前コモンイベント(BeforeCommonEvent)

移動後コモンイベント(AfterCommonEvent)


導入方法(install)


 以下のファイルをダウンロードし 、[プロジェクト]\js\plugins に放り込みます。ツクールのプラグイン管理から機能をONにしてください。
 ※いずれのプラグインもMV、MZの両方で有効です。

 NRP_TransferCommonEvent.js ver1.01(2021/10/31)

更新履歴(History)


2021/10/31(ver1.01)

  • 一時的にコモンイベントを無効化するプラグインコマンドを追加。

2021/07/29(ver1.00)

  • 公開!

使用方法(Usage)


 プラグインパラメータに実行したいコモンイベントを設定してください。
 設定すると、あらゆる場所移動に対して有効になります。

 また、プラグインコマンドによって、フェード方法を強制的に変更できます。
 例えば、制作の途中で独自のフェード処理を追加した場合、デフォルトのフェードが『黒』のままだと無駄なウェイトが発生してしまいます。
 そういった場合は、移動前コモンイベント内でフェードを『なし』に変更すればOKです。

 あるいは、通常のフェード処理に戻したいということもあるかもしれません。
 その場合も、場所移動の直前にスイッチなどを使って、移動前コモンイベント内で切り替えればOKです。

MZ用プラグインコマンド(Plugin Command MZ)


コモンイベントの無効化

 一時的に場所移動時のコモンイベントを無効化します。
 falseにすれば元に戻ります。

場所移動情報の変更

 フェードインの方法を変更できます。
 移動前コモンイベントなどで指定してください。
 なお、一度場所移動すると設定はクリアされます。

MV用プラグインコマンド(Plugin Command MV)


 ※大文字個別は区別しません。また[]は含まないでください。

コモンイベントの無効化

NRP.TransferCommonEvent.DisableCommonEvent [true/false]


場所移動情報の変更

NRP.TransferCommonEvent.ChangeTransferInfo [フェード方法]

 フェード方法は数値で指定してください。
  0 = 黒, 1 = 白, 2 = なし
 となります。

プラグインパラメータ


移動前コモンイベント(BeforeCommonEvent)

 場所移動前に実行するコモンイベントです。
 正確にはデフォルトのフェードアウト前に実行されます。

移動後コモンイベント(AfterCommonEvent)

 場所移動後に実行するコモンイベントです。
 正確にはデフォルトのフェードイン後に実行されます。

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posted by 砂川赳 at 18:26 | RPGツクールMZ&MV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MV用プラグインをMZで使おう!【RPGツクールMZ】

2021年10月29日

 RPGツクールMZ発売から1年以上が経過しました。
 当サイトにあるMV用プラグインは、全てMZへの対応を完了しており、機能として使えないものは存在しない状態です。

 しかしながら、外部のMV用プラグインの中には今もなお、MZ対応されていないものがたくさんあります。ゲーム制作者として僕も困ってしまうことが多々ありました。

 実のところ、MVとMZのプログラム的な違いはさほど大きくありません。MZに放り込むだけで、そのまま使用できるプラグインもわりとあったりします。

 ただそれでも、日常的にプラグイン開発をするような人間ならともかく、それ以外の人には少し敷居が高いかなあと思います。

 そんなわけで、MV用プラグインをMZで使う手順を書いてみます。

目次



まずは放り込んで試す


 何はともあれ、MV用プラグインをダウンロードして、MZ用プラグインのフォルダに放り込みます。
 さらにプラグイン管理にプラグインを登録します。


 すると、以下のような警告メッセージが画面下に出ると思います。
プラグイン「hogehoge.js」は、RPGツクールMZに対応していない可能性があります。

 これはMV時代に開発されて以降、変更されていないプラグインなら必ず出るメッセージです。実際に動作するかは関係ありません。

 というわけで、気にせず動かしてみましょう。
 実際にプラグインの機能を試してみて、動作するようなら万々歳です。

 エラーが出るなど、想定した動作をしない場合は諦めましょう。いきなり投げやりですが、動かないものは動きません。
 JavaScriptを編集する気概があるなら、戦ってみてもよいと思います。

 ……が、この記事ではそこまでは踏み込みません。

警告メッセージを消す


 動作が確認できた後には、先程の警告メッセージを消すためにプラグインを編集しましょう。
 必須ではありませんが、数多くのプラグインを使っていくなら、余計な警告はなくすべきだと考えます。雑に管理していると後で泣きを見ます。

 やり方は簡単です。
 プラグイン(.jsファイル)をテキストエディタで開き、
@target MV MZ

 の記述を解説の上部に追加するだけです。
 ※行頭の「 * 」も必要です。

 場所は、
@plugindesc

 と書いてある行の上でよいと思います。


 多言語対応されているプラグインの場合は、間違えずに使用したい言語の箇所に追加するようにしましょう。
 この記事を読んでいる人は、まず日本語だと思われますが。先頭に『ja』と書いてあるのがそれです。
 もちろん、全言語に対して追加しても構いません。

 編集後、プラグイン管理を開いて警告が消えていれば成功です。

MV用プラグインコマンドの呼び出し


 MZではMVとプラグインコマンドの仕様が大きく異なります。
 その結果、イベントコマンドからMV用のプラグインコマンドを呼び出せなくなりました。

 ……が、実は公式プラグインのEventCommandByCode.jsを使えば、呼び出すことも可能だったりします。
 ※「公式プラグインってどこ?」という方は以下をご確認ください。
   [MZ]\dlc\BasicResources\plugins\official



 イベントコマンドのプラグインコマンドでEventCommandByCodeを指定。
 コマンドコードに『プラグインコマンド(リストの一番下)』を選択し、パラメータにMV用プラグインコマンドを指定すればOKです。

 ※ちなみに上記の例はSupponChangeTileId(Suppon様)というプラグインです。タイルの置換ができるので便利!

互換系のプラグイン


 MZ用プラグインの中には、MV用のプラグインをMZで無理やり動かすようなものも存在するらしいです。

 ただし、純粋なMZ用プラグインに影響を与える可能性もあります。
 当サイトでは未検証につき割愛させていただきます。

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posted by 砂川赳 at 09:16 | RPGツクールMZ&MV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

特定タイルの通行判定を無視【RPGツクールMZ&MVプラグイン】

2021年10月04日

 ゲームロード時に機能しない重大な不具合を修正。(2021/10/04 ver1.02)
 上の修正の副作用で、ニューゲーム時にエラーとなる重大な不具合を修正しました。再三すみません。(2021/10/04 ver1.021)

 通常、ツクールMV〜MZでは、複数のタイルを重ねて配置すると、上のレイヤーの通行判定が優先される仕様になっています。
 例えば以下のように、『通行(4方向)』で制限した段差の上に、○のタイル(花)を置くとすり抜けできてしまいます。


 これは地味に厄介な問題で、マップ作成にこだわる制作者には悩みの種です。

 そこでこのプラグインでは特定のタイルに対して、通行判定を無視するように設定できます。つまり、☆タイルのように下のレイヤーの通行判定を生かしたままにすることができます。
 ※タイルの指定は地形タグで行います。

その他の使用例


半透明の水


 上記の例では、レイヤ1〜2に地面&小物、レイヤー3に半透明の水面を配置することで、水場を表現しています。
 ※レイヤー切替はMZの機能なので、MVでは困難です。
 この場合、通常はレイヤー3の水の通行判定が優先されてしまいます。そのため、水面下の地形によって通行判定を変化させるといった調整が困難です。
 ですが、このプラグインによって水面の通行判定を無視するように設定すれば、水面下の地形の判定も機能させられます。

海岸線


 独自の海岸線をBタイルで作成した例です。複雑な海岸線を作りたい場合など、A1タイルだけでは物足りない場合に使えます。
 通常、×のタイルを海上に配置すると船からも移動不可になってしまいます。かといって、○にすると今度は陸地からも移動可能になってしまいます。
 そこで海岸線の通行判定を無視させることで、海と通行判定を同一にしています。

目次


導入方法(Install)

更新履歴(History)

使用方法(Usage)

メモ欄の指定(Note)

プラグインパラメータ(Plugin Parameter)

対象とする地形タグ(PassageIgnoreTerrain)


導入方法(install)


 以下のファイルをダウンロードし 、[プロジェクト]\js\plugins に放り込みます。ツクールのプラグイン管理から機能をONにしてください。
 ※このプラグインはMV、MZの両方で有効です。

 NRP_PassageIgnoreTile.js ver1.021(2021/10/04)

更新履歴(History)


2021/10/04(ver1.02 -> 1.021)

  • ゲームロード時に機能しない重大な不具合を修正。
  • 上の修正の副作用で、ニューゲーム時にエラーとなる重大な不具合修正。(ver1.021)

2021/07/12(ver1.01)

  • TF_Billboard.jsとの競合に対処。
    同一のマス内での機能の併用は無効ですが、それ以外は大丈夫なはずです。
    また、その他のプラグインとの競合も軽減しています。

2021/04/08(ver1.00)

  • 公開!

使用方法(Usage)


 プラグインパラメータで対象とする地形タグを設定してください。
 タイルセットで該当の地形タグを設定すればOKです。

メモ欄の指定(Note)


 タイルセットのメモ欄に指定する方法も可能です。
 以下は設定例です。

<PassageIgnoreTerrain:1,2,5>

 地形タグ1,2,5を設定したタイルを対象とします。

プラグインパラメータ(Plugin Parameter)


対象とする地形タグ(PassageIgnoreTerrain)

 通行判定を無視する地形タグ(1~7)を指定します。
 複数指定も可能です。(例:1,3)

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posted by 砂川赳 at 12:02 | RPGツクールMZ&MV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする