【RPGレビュー】テイルズオブベルセリア

2017年01月06日


発売元バンダイナムコエンターテインメント(公式)
機種PS4
発売日2016/08/18
質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
90708080708070772016/09/08

質量/物語


 グレイセス以来久々にやったテイルズ。PS3との同時発売だけど、PS4版でプレイ。
 前作に当たるゼスティリアは未プレイ。ベルセリアのほうが過去の物語なので、さして問題はない――と思う。少なくとも、知らない話がたくさん出てきて嫌になるということはなかった。
 クリアまでそれなりにサブイベントをこなして50時間ぐらい。

 シリーズ初の女性単独主人公。
 勧善懲悪ではなく、主人公が復讐に取り憑かれた悪寄りという異質な物語。結果的に町を壊滅に追い込んだりと、やりたい放題。これはこれで新鮮さがあっていいかも。
 ただし、後半はけっこう痛々しい展開が多くてちょっと辛かった。ヴェスペリアみたいな冷静な主人公かと思いきや、どんどんヒステリックになっていくので……。終盤はなんとか持ち直してよかった。
 とはいえ、基本的にはいつものテイルズオブ。ラスボスとの対立軸といい、エンディングの展開といい、過去のシリーズ作品とどこか似通っている。

 全体的にストーリーテンポはゆったり。
 1つ1つのダンジョンがやや長め。通り過ぎるだけのマップも多め。おつかい的なイベントも意外と多い。
 そのせいか、それなりに劇的なストーリーのはずなのに、中だるみを感じてしまった。

 フィールドに相当するものはなく、基本的には地図上から行き先を選択するのみ。(街道などの屋外マップがいくらか存在する。)
 空の乗り物もなし。行き先はストーリー中のほとんどの時点で制限される。多少の寄り道はあるものの基本的には一本道+αといったところ。

 戦闘勝利時のボイスが少なめ。序盤から「もうそのセリフは聞き飽きたよ」のオンパレード。過去のシリーズ作品だと、ストーリー進行に応じて変化があったりと凝っていたはず。

システム/バランス/快適性


戦闘システム

 通常攻撃は存在せず、ボタン一つで技が発動できる。グレイセフfではボタン二つだったが、今回はボタン4つに対して術技を割り当てていく。
 簡単に術技が発動できるので、シリーズ初心者にも易しい。
 反面、ボタン連打でわりとどうにかなってしまうところも。
 主人公のベルベットは強いのだけど、ゴリ押し向きなので単調になりがち。色々とキャラを変えてみるとよいかも。

 難易度はほどよいところだが、時々手強いボスがいて苦戦することも。とはいえ、アイテムを使いながら粘っていれば、どうにでもなる程度かと思う。

強化システム

 ヴェスペリアとほぼ同様のスキル習得システム。装備を身につけて戦闘を行い、ポイントが溜まると付属したスキルが入手できる。
 6人6部位で合計36の装備を管理する必要がある。装備の頻繁な入れ替えが必要となるので、やっぱり結構面倒くさい。

 今作にはグレイセスfと同様に、素材を使用した装備強化システムが存在する。……が、上述のスキル習得システムと噛み合っていない。
 多くのスキルを習得するには、装備をコロコロ変える必要がある。……ということは、強化した装備もすぐにお役御免になってしまう可能性が高い。
 グレイセスfでは称号にスキルが紐付いていたので、この問題が発生することはなかった。ここはもうちょっと考慮があればよかった。

  • 敵を倒せばどんどん良いアイテムを落とす。どんどん術技を覚える。どんどんスキルを習得する。
  • 宝箱を開ければどんどん良いアイテムが手に入る。
  • 店に入れば良いアイテムが売っている。お金はほとんど不足しない。

 至れり尽くせりなんだけど、返ってメリハリに乏しい。見た目が派手なわりに、意外と考えることがない――というのは、このシリーズではよくあること。もうちょっと、プレイヤーの飢餓感を煽ってもいいと思うのだけど。

快適性

 道端に細かくアイテムが落ちている。宝箱以外は大した物があるわけではないのだが、個人的にはちょっと面倒だなと思った。
 今作の収拾要素である『ねこスピ』&『ねこにんボックス 』は、手間がかかるわりに報酬が乏しい。景品は衣装などの装飾品がほとんど。しかも色物系ばかり……。

 致命的なものはないけれど、こういった面倒な要素がところどころに存在する。内容的にはプレイ時間を2/3に縮めたほうがちょうどよいぐらいかも。

 序盤の移動速度は遅め。アイテムの入手に従ってある程度は高速化する。高速移動できる乗り物(レアボード)も存在するが、登場が中盤以降となる。

 サブイベントの発生場所をマップで示してくれるので親切。サブイベントを探して、町中を動き回る必要はなくなった。
 このシリーズにしては、取り逃し要素も控えめ。サブイベントのマップ表示と合わせて、攻略情報を見なくともプレイしやすいのはありがたい。

 ロード時間などの問題は皆無。恐らくPS3版でも大差ないと思う。

美術


 PS3との同時発売だけあって、PS4だからといってグラフィックが物凄く強化されているわけではない。ヴェスペリアやグレイセスFと大差なし。
 にぎやかな戦闘とかが魅力のシリーズなので、そういうところが堪能できればそれでいいんでないでしょうか。

音楽


 イベントシーンでメインテーマ的に使われる曲が良好。※PS4でゲーム起動選択時に流れている曲のこと。
 しかしながら、全体的にはかなり印象が薄かった。というのも、初期状態ではかなりBGMの音量が抑えられて、ボイスばかりが目立つようになっている。特に戦闘曲は、完全にボイスに負けてしまっていた。
 一応、BGMやボイスなどを各5段階で設定できる。が、色々と音量設定を変えてみても、バランスの悪さは拭い切れなかった。
 ボイスを3段階目にしたところ、イベントシーンでは静かすぎ。戦闘シーンではうるさすぎだと感じた。
 しっかり聞いてみれば、曲自体は悪くない……かも。

総評


 間違いなく良作なのだけど、あくまで良作止まりという印象。ストーリー的にもゲーム的にも、ヴェスペリアやジアビス程のインパクトは残らなかった。
 自分でも不思議なくらい印象に残らなかったのはなんでだろう。過去シリーズとの差別化が乏しいせいですかね。
posted by 砂川赳 at 09:01 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする