【RPGレビュー】カオスシード〜風水回廊記〜

2013年03月16日

発売元タイトー
機種SFC
発売日1996/03/15
質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
80808080708080792003年頃

SFC末期のマイナーな良作。メーカー公称ジャンルは『洞窟育成シミュレーション』とのことだが、RPGとしての要素も十分に持っているため、ここで取り扱う。ちなみに筆者はサテラビューによる体験版の配信にて、この作品と出会った。(当時、購入しなかったけどね・・・)

セガサターンにも『仙窟活龍大戦カオスシード』として、リメイクされている。グラフィックの質はそのままだが、『シナリオの追加』『会話時キャラクターのバストアップ画像(表情付き)の追加』『一部ボイスの追加』等がされている模様。プレイ環境があるのなら、こっちの方がお勧めかも。
(※上の画像&リンク先はセガサターン版のもの。SFC版の画像がなぜか無かったので・・・。)

質量/物語


東洋風(中華?)の世界観が特徴。主人公は『洞仙』と呼ばれる仙人の一種。死に掛けた大地を蘇らせることが目的となる。そのために『仙窟』と呼ばれるダンジョンを育成し、そこに気を集めることになる。ちなみに、主人公とヒロインは決まった名前が無く、自分で名前を付ける事になる。デフォルト名の無い主人公にしては、意外と良く喋る部類な気がする。

パッと見、シナリオよりもゲーム性重視の作品に思えるかもしれないが、ストーリー性も十分にある。仙窟育成の過程で、様々なイベントが発生し、多数のキャラクターも登場する。時には仙窟から外に出て、町に出向くこともあり、色々とプレイヤーを飽きさせない。ノリはコミカル気味だが、時にシリアス。

物語には平行世界(パラレルワールド)に加えてタイムトラベルが絡んでくる等、SFCの作品としてはかなり難解な構成。9つのシナリオが存在し、1つのシナリオに複数のエンディングが存在するものも。中には『かまいたちの夜』のパロディの様なシナリオまで存在する。

システム/バランス/快適性


戦闘はARPGだが、仙窟育成部分はSRPG。色んな要素を併せ持った独特のゲームシステムが特徴。他のゲームには余り見られないシステムなので、少しとっつきにくいかもしれないが完成度は高い。

ゲームは主に『仙窟モード』と『集計タイム』の2つのモードに分かれる。仙窟モードは要するにアクション部分。仙窟内を動きまわりながら、邪魔をしてくる敵と戦う。部屋や施設の作成も、こちらの仙窟モードで行うのは中々特徴的だ。
一定時間が経過すると『集計タイム』に移る。ここでは作成した部屋を強化したり、トラップを配置したり、セーブしたりといった事ができる。
という感じで1ターンが終了するのだが、ターンが進む度に敵は次々と湧いてくるので中々忙しい。『召喚部屋』があれば、仙獣と呼ばれる仲間モンスターを作って、助けとする事もできる。

でもって、このゲームの目的は前述したように大地を蘇らせる事。集めたエネルギーを龍穴炉に一定値、注ぎ込む事で大地は活力を取り戻し、ストーリーが進行する。新しい仲間が登場したり、ボス戦になったりするのだが、戦闘の結果やイベントの選択肢次第で、話が複雑に分岐するので奥も深い。

ARPGとしての操作感や戦闘バランスもまずまず。ただし、使用するボタン数が多いので、使う技によってはしんどいかもしれない。

欠点としては、何度もプレイする内に、プレイ方法がマンネリ化する事。シナリオ開始時には毎回レベル1&初期状態の仙窟からやり直しなので、普通のRPGにある最初から最後まで引き継げる様な成長要素は期待できない。

美術


SFC末期らしい美麗なドット絵。人間も仙獣も可愛らしく描かれている。アニメーションも滑らか。そのゲームシステム上、マップが洞窟ばかりなのは難点かもしれない。とはいえ、時折発生するイベントで違う場所に行く事もある。

音楽


作曲はエストポリス伝記シリーズと同じ、塩生康範氏。曲調は東洋風の世界観に良く合っており、クオリティが高い。王道なラストバトル曲も格好良い。でも、敵が大量に攻めてくるターンの曲はちょっと怖い上に、単調なので止めて欲しい。

まとめ


マイナーRPGの過大評価には厳しい僕も満足な完成度。エストポリス伝記2と並んで、開発:ネバーランドカンパニー、販売:タイトーの傑作と言える。やはり、ゲームレビューたるもの、メジャーどころばかりではなく、こういう隠れた傑作を紹介せねばと思った次第。

posted by 砂川赳 at 06:00 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする