【RPGレビュー】サガフロンティア2

2013年01月26日

発売元スクウェア
機種PS
発売日1999/04/01
質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
60706060709090711999年

質量/物語


 アニマと呼ばれる魔法の力を人が当たり前の様に持つ世界。その中で、主人公の1人ギュスターヴは王家に生まれるが、アニマの力を持たなかったため、国を追放される事になる。という、ファンタジー世界のお約束を逆手に取った設定。
 斬新……と言いたいところだけど『ダークソード』という似たような設定の海外ファンタジー小説が過去にあるらしい。

 物語はこのギュスターヴ編の他に、冒険者ウィル・ナイツとその子孫を中心としたナイツ編の二面で展開する事になる。というか、プレイヤーが操作するのは主にナイツ編の方で、ギュスターヴ編は見ているだけのイベントが多い。『二面展開』と『世代交代』という2つの複雑な要素を織り交ぜており独特の魅力を持っている。ただ、それがゲームの遊びにくさに繋がっている部分も。

 同じく3世代もののストーリーといえば、DQ5が有名だが、あちらは3世代の中心に主人公を据えることで安定した構成になっている。対してサガフロ2では、主人公となるキャラクターがコロコロ変わるので、取り付く島がない。そこそこの主要人物がいつの間にか、フェードアウトしていたりと消化不良感も。せめて、3世代ではなく、2世代に終わらせれば無難にまとまったんじゃないかというのが、個人的な思いつき。

 前作までに存在したフリーシナリオは実質的には無くなっている。ある程度、選ぶシナリオに自由はあるけれど、話の順番を無視すると意味不明になってしまう。そもそもイベント数自体がさほどでも無く、全体としても短い。20時間もあれば終わるかと思うけど、僕の場合、その1/3以上はラスボス戦とその準備に当てられた。

 他のサガシリーズだけではなく、普通のRPGと比べても、好きな時に好きな町に入れないなど、自由度はかなり低め。技や術、レアアイテムの数は意外に多くあるけど、逆に言うと出し惜しみし過ぎじゃないかなと。

システム/バランス/快適性


 装備品が持つ属性の組み合わせによって、術が使用できるようになる。毎ターンWPとJPが回復していくので、消費が多い技・術以外は気にせずに使用する事もできる。戦闘・強化システムは良くできているし、世界観にもマッチしている。ただ、それを発揮する機会に乏しいのがもったいない。

 閃きや連携などといった要素は健在。1対1のデュエルでは選択したコマンド次第で新しい技を閃く可能性もある。ただし、戦闘テンポはシリーズ中でも遅めで、前作と比較して連携のスピーディさでは劣る。

 LPを消費する事で、ターンを消費せずにHPを全快する事ができるなんて珍しい要素もある。なかなか全滅しないので戦闘が長引く原因になっている気もするけど……。

 問題は複雑で落ち着きのないシナリオ面が、ゲームシステムを楽しむには辛いこと。シナリオの都合上、ダンジョンから脱出できないことが多いのは困りもの。
 「町を拠点にパーティを鍛えて、強敵に挑む」といったRPGでは、当たり前の楽しみ方はほとんどできない。こういう一本道RPGならば、要所に回復場所があると便利なのだけど、特に配慮がないのが辛い。

 世代交代をシステムに活かした作品としては、ロマサガ2やFE聖戦があるが、これらはシステムとシナリオを上手に融合させている。そう考えると、もっとうまくやれるゲームデザインがあったのではないかと思ってしまう。

 後半までは、一部のボスが強いくらいで、さほど難易度は高くない。時間を掛けてパーティを鍛えずとも、支障なく先に進む事ができる……がそれは大きな罠。ラストダンジョンではLP(0になると戦闘に参加できない)が回復できない上に、ラスボスも非常に強く、ハマリの可能性がある。シリーズ中でのラスボスの強さとしては、ロマサガ2に継ぐのだが、クイックタイムの様な強力な救済策は存在しない。
 そんなわけで、ラストダンジョンに進む前にある程度鍛える。または、ラストダンジョンではLPを減らさないように慎重に鍛えるか、のどちらかにしないと詰む。……というか筆者は詰みました。でも、最初からやり直したとしても、さっさと進めれば10時間も掛からずにラストまで来れる短さ。

 ギュスターヴ編の戦争イベントでは、シミュレーション的なシステムで戦闘が行われる。これの最後の戦闘はかなり難易度が高い。今ならネットで調べれば、攻略法もすぐに分かるけど当時はクリアできないという声も多かった。ちなみに筆者は独力で頑張って何とかしました。

美術


 独特の画風(水墨画調などと呼ばれる)による2Dグラフィックで、温かみがある。戦闘アニメーションも中々美しく、かつ数も豊富。グラフィックが荒削りだった前作と比較して、上品になった感がある。

音楽


 全体を通したメロディーラインの共有が特徴。癒される。町の曲やラストバトルなど秀逸。美術と音楽の水準が非常に高いので、雰囲気ゲーと呼ばれる事も。
posted by 砂川赳 at 06:00 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする