【RPG制作講座】良いゲームシステムとは?

2012年10月20日

良いゲームシステムとは?


良いゲームシステムとは、どのようなシステムだろうか? 基本的にはゲームバランスの項目『良いゲームバランスとは?』で示したものと、同じ要領で考えれば良い。
http://newrpg.seesaa.net/article/202735282.html

引用すると・・・

  1. 快適である。
  2. 考える楽しさがある。
  3. 達成感がある。
  4. 変化に富んで飽きない。

つまり、以上の様な要素を実現できるゲームシステムを構築すれば良い。

  • ゲームシステム=土台
  • ゲームバランス=調整

という違いがあるだけで、「プレイヤーを楽しませる」という目標は同じというわけだ。

斬新なシステム


システムを取り上げるにおいて、よく言われるのが『斬新さ』だ。「最近のゲームは似たり寄ったりで斬新さが無い」とか事ある毎に評論で言われるアレである。斬新さとは本当に必要な要素なのかどうか考えてみたい。

斬新なシステムのメリットとして、既存のRPGと差別化がされるため、上記で言う『変化に富んで飽きない』を満たす効果がある。また、システムを理解する事それ事態に『考える楽しさがある』と見なすこともできる。

デメリットとして、取っ付きにくくなって、快適性を落とすことになる可能性がある。そもそも既存のRPGのシステムというものは、多くのゲーム作家が長年の積み重ねの中で、築き上げて来た結果である。考えもなく、それに反するものを作った所で、面白くならないのは当たり前である。
また、『変化に富んで飽きない』を満たす効果があると書いたが、単に風変わりなだけで、底の浅いシステムだった場合、メッキが剥がれた後には、単調で面倒なだけという例も少なくない。

言うまでも無く「斬新なシステム=面白いシステム」という訳では無いし、筆者も個人的には、さほど重要視してはいない。とはいえ、斬新さは必ずしも必要という程では無いが、作品を面白くする効果があるのも確かだ。ただし、単に既存のシステムと差別化するという事だけが目的になってはならない。1つ1つの要素が面白さに貢献しているかどうかを吟味する必要がある。

駄目なシステムの例


というわけで、ありがちな『駄目なシステム』の例を挙げてみる。いくら斬新でも、これらに大きく当てはめる様では面白くならない。逆説的に『良いゲームシステム』が見えてくるかと思う。

面倒臭い

  • 細かい。必要あるのか無いのか良く分からないシステムが大量にある。他にも必要以上に多い装備品、スキル、パラメータ等。
  • 必要な操作手順が多い。攻撃する度にルーレットが走るアンリミテッドサガはその極地。他にも各要素の過剰な階層分け等。
  • ロード時間が長い。レスポンスが遅い。
  • 過剰な制約。装備品やスキルの過度なレベル制限など。

プレイヤーの判断が反映されない

  • オート戦闘。これ自体は快適性向上の効果もあるが、度が過ぎて、ほっといてもどうにかなる様な調整だった場合、プレイヤーが操作する意味が薄くなる。
  • 取った行動が有利になっているのかどうか判別が付かない。例えば、使用した技の効果が良く分からない等。
  • 運ゲー。変化を付けるためにも、運の要素は有用だが、度が過ぎると、プレイヤースキルが反映されないゲームになってしまう。

プレイヤーが取った行動に対しては、きちんと『納得できる』形で報いを与えたい。そうしないと、達成感が欠如する事になる。

単調

最初から最後まで、同じ事の繰り返し。金やMP等、リソースをやり繰りする要素が薄い場合はこれになりやすい。(FF13等)

これはシステムを複雑にしたからといって、解消できるとは限らない。制作者に各要素を調整できる実力が不足している場合、返って単調なプレイスタイルを推奨してしまう事もあるので、よく考える必要がある。(悪い例:レベルを上げて物理で殴れば良い

まとめ


優れたシステムであっても、同時に欠点を内包している場合がある。特に戦略性や自由度と引換に快適性を犠牲にしているパターンが多い。簡単な事では無いが、良い部分を残したまま、悪い部分を無くせるアイデアがあれば、理想的である。

今回は良いゲームシステムに付いての要素は大雑把にしか挙げていない。後の講座で『戦闘システム』『成長強化システム』といった分類毎に市販RPGの例を交えながら、具体的な考察をしていきたい。

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posted by 砂川赳 at 06:00 | Comment(5) | RPG制作講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

  1.  面白いゲームシステムの考案に関しては、ゲーム開発者にとっては永遠の課題ですね^^; ドラクエ作者の堀井雄二氏は「ストーリーを作るだけなら、誰にでも出来る」と述べておりましたが、システムとなると、考えるだけでも誰もが苦労するでしょうね。

     「誰もが考え得なかった、旧来のRPGには無い奇抜なシステムを提唱してやろう」という考えは素晴らしいかも知れませんが、そんなシステム、考えるだけでも苦労するし、偶然面白い案を思い付いても、如何にそれをプログラムして、形に出来るかが難題となりますね。

     やはりそういう開発者は、「斬新」なシステムを作ってやろう、と思うから、つまづくのではないでしょうか? 斬新なシステムの構築など、プロでも至難の技となりつつある世の中だし、「斬新」だからと言って、必ずしも「面白い」システムになるとは限らないでしょう。 斬新=面白い という図式は成りえないと思います。

     つまり、斬新でなくても、面白ければそれで良い、システムもシナリオもそうなのではないでしょうか。
     一見ありきたりなシステムでも、ちょっとした工夫で面白くなると思いますよ。

     現に、メジャータイトルであるドラクエやFFを思い出して頂きたい。
     最近は両者とも、システム、シナリオ共に随分な革命を成し遂げて来ましたが、私の知る限りだと、ドラクエは8まで、FFは9ぐらいまでは、単純なレベルアップによる成長システムが、長い間、採用され続けていましたよね。
     それでも、高い人気を維持出来ていたのは、「平凡なシステムだけど、でも面白い」からだと思います。 ではなぜ、平凡なシステムなのに、面白いと思われるのかというと、まず、馴染み深さでしょう。 昔から慣れ親しんでいるユーザーにとっては、下手に奇抜で難解なシステムにされると、理解されにくい、というのがあるのではないでしょうか。 あとは、快適性や爽快感。 「冒険をして、遭遇した魔物を倒して、強くなっていく」というコンセプトのシステムは、元来ゲームやアニメなどを好む世代の子供のユーザーには、わかりやすいし、プレイしていて気持ちの良いものだし(所謂、カタルシスですね)、非常に面白いものと言えますv 

     ただし、そんな古き良き時代のドラクエやFFでも、単なる平凡なレベルアップシステムを採用しているというわけでもなく、レベルアップや装備品の強化以外にも、前者なら、パーティキャラたちに転職をさせて、戦闘経験によって職業レベルを上げさせて、その職業独自の特技を習得したり、後者では、ジョブチェンジと言って、いつでもどこでも、パーティキャラたちが好きなジョブにチェンジして、それにより、戦略を立てられる、というシステムが導入されています。

     結論を言うと、要するに、一見斬新ではない俗なシステムでも、だからこそ、わかりやすくて、快適性も伴われる面白味があるということですv むしろ、無理に奇抜なシステムを提唱して、それが「難しい」「つまらない」などと不評を受けるくらいなら、ドラクエなどのようなシンプル設計なシステムにするのが上策かな、ということですb それに、上記例の「転職」「ジョブチェンジ」などのように、戦闘システムそのものは一見平凡でも、ちょっとした味付けをすることで、必ず面白くなりますv そのちょっとした味付けこそ、開発者独自のものにすれば良いかと。 

     料理に例えると、わかりやすいかも知れません。
     カレーライスは、簡単で平凡な料理ですが、工夫次第で色々なジャンルのカレーを作れるのです。意外と奥の深い料理ですb
     ただそのままカレーを作るだけなら、それはただのカレー、ドラクエで言うところの「レベルアップによる戦闘システム」に相当します。 しかし、隠し味としてチョコレートを含めたり、カツを乗せてカツカレーにしたり、ハムを乗せてハムカレーにしたりなど、工夫を施せば、その工夫がドラクエの「転職システム」に相当するのです。

     カレーという料理を発明した人は恐らく天才でしょう。
     簡単な料理だと思われがちですが、発明は天才でなければ出来ません。
     所謂、「コロンブスのゆで卵」という理論ですが、「カレーにチョコレートなどの隠し味を加える」という発想なら、多少料理経験があったり、賢明である人ならば、閃く事が出来る人も存在します。

     つまり、ドラクエやFFなどの戦闘システムは、単純に見えて、実は堀井雄二級の天才でなければ思いつかなかったのだ。 でも、転職やジョブチェンジなら、開発者次第で、面白くて導入しやすいシステムを思い付けるかも知れない。

     なんだか長文かつ雑文となって恐縮ですが、結論としては、私も砂川氏同様、快適性を重視するタイプで、面白ければ、あまり斬新でなくても良いと思っているということです。 ただし、システム自体は平凡でも、何か調味料みたいな感覚で、その平凡なシステムに、可能な限り思いつく独自のおまけ要素を加えるべきではないかと、そういうことです。

     以上、なんだかわかりづらい文体になってしまって申し訳ない^^;
    Posted by キャロル・アイスマン at 2012年10月20日 17:58

  2. 雑魚戦闘はおそらく殆どのRPGで一番繰り返すことになる作業ですが、システム自体が単調でも、明確な目標があれば退屈感はかなり軽減されますね。
    ストーリーへの期待はもちろん、魅力的な武器をこまめに出して金への執着を強くしたり、スキル制で成長要素を増やしたり。
    また、モンスターが確率で起き上がって仲間になったり、サブクエストがあったりなど、とにかく色々ありますが、何か目に見える目標があれば欲求は満たせるので、その目をどこに向けさせるかが重要と思います。

    通常エンカウントにまで飽きない戦略性のあるシステムを作るのは大変困難ですから、逃げる連打をされないためにも、是非とも美味い餌で釣っていただきたいですね。
    いかに飽きへの対策をするかに頭を悩ませた時、システム自体に過剰な斬新さ、多様さを求めるよりは、ずっと基本的なことでしょうから。
    Posted by ロングソード at 2012年10月20日 19:05

  3. >>1
    これはまた力作ですね。結局、重要なのは「戦闘や探索を繰り返す事で強くなる」といった単純なカタルシスなのだと思います。最近のRPGは細々と色々なシステムを組み込んでいる事が多いですが、面倒臭かったりで、返って面白さの本質から離れている事も多いように感じます。システム的に変化が乏しくともDQが安定して、支持されてきたのは、こういう基本に忠実だからなのでしょうね。

    >>2
    『ストーリー』『レベルアップ』は基本として、他にも『装備』『スキルシステム』といった餌がいくつか散らばっていると戦闘へのモチベーションが上がりますね。逆に金が余るゲームは『装備』への飢餓感が無くなってしまって、モチベーションがだだ下がりです。
    口を開けた雛鳥に餌を突っ込むようなバランス調整をする作品が多いのは、勿体無いなあと思うこの頃です。
    Posted by 砂川赳 at 2012年10月20日 23:42

  4. ポケモンでは万歩計システムでなんかあったような気がしますが、「万歩計アイテムを手に入れるためには歩かなければならない」
    FF10でもミニゲームで最強武器なんてことがどこかに書かれていたような気がしますが
    「最強武器を手に入れるためにはミニゲームをこなさなければならない」

    「AすることでBができる」というシステムに対しては、ユーザー側が「BしたければAしなければならない」という、これこそがまさに斬新性に対しての大いなる壁、これを考えだすとやはり斬新性への挑戦というのは極めて難しいことなのでしょう。

    私が考えていたシステムでは、店で直接装備品を売るのではなく、店にいったん預け(売れたことにはならない)撃破した敵の数によって売れたことにする、というシステムでしたがこれはやはり「物を売るためには雑魚戦をしなければならない」に引っ掛かると思うとあまり良い方策ではないと感じてしまう。。。

    FEユーザーとしては金への執着はやはり能力上昇アイテム(特に封印や聖魔)が主だったので、個性がどうこうという意見はありましたが、いわゆる裏ダンジョンになると装備品で釣るのは難しいという面もあるので、バカみたいな金額で能力上昇アイテムを売るのは私はありだと思ってます。
    Posted by 中性洗剤 at 2012年10月21日 00:44

  5. >>4
    Wiiのゼルダ(トワプリ)にて、剣を振る度にリモコンを振るのが面倒臭くて、5時間程度で止めてしまった事を思い出しました。新しい要素を入れるには、どうしても『面倒臭いの壁』がありますね。

    >撃破した敵の数によって売れたことにする
    設定した売値と品の人気によって、売却成功率を変動させるだとかすれば、ワクワク感は出そうな気がします。特に商売や物作りがテーマの作品なら、多少手間は増えても、そういうシステムを入れて雰囲気を作る価値もある様に思います。

    店売の能力上昇アイテムに付いては、僕も検討中だったりします。やはり、終盤は装備品も揃ってしまって、金が余りやすいので、何か使用方法が欲しい所ですね。個性を残したいなら、1人辺りあるいは1ステータス辺りの使用数制限を掛ける方法もありますし。
    Posted by 砂川赳 at 2012年10月21日 20:20