【RPGレビュー】シャドウハーツ2 ディレクターズカット

2012年06月09日

タイトル機種質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
シャドウハーツ2 DCPS290707070809070772006年頃

 『シャドウハーツ』の続編であるシャドウハーツ2のディレクターズカット(DC)版。DC版の方が追加要素がある他、バグなども修正されているので、こちらの購入を推奨。

質量


 質量共に前作とは比較にならないレベルでパワーアップしている本作。テンポが大幅に向上しているにも関わらずプレイ時間は30時間以上。狭かった町やダンジョンも広くなった。終盤のサブイベントで探索可能なダンジョンも豊富。
 前作から一転、大手メーカーの大作RPGにも見劣りしないクオリティだが、これだけの作品を作り切る予算をどこから調達したのだろう?

物語


 前作シャドウハーツをプレイしていないと話が意味不明なのでプレイは必須。前作のバッドエンドから繋がるという一風変わった構成が特徴。
 物語は1915年の第一次世界大戦時からスタート。前半はヨーロッパ。後半は日本で展開される。 前作の雰囲気から一転、ギャグやパロディが豊富に。特に『漢祭り』のハジケっぷりは良い子が引いてしまうレベル。それでも、シリアスな部分は非常にシリアスという独特なノリ。
 前作から引き続き主役を務めるウルを始め、個性の強い仲間キャラの存在が光る。ただ、ゼペットやルチアの様に影が薄いキャラクターも。

 前半はやや展開が遅めだが王道な感じ。後半はややシリアスな雰囲気に。ただ、雰囲気が変わりすぎて、主人公や敵の考え方や行動に飛躍が多くて、ついていけないこともあった。なんせ、前半のゆるめの雰囲気が好きだったもんで。
 前作の登場人物の中には違和感のある変化を遂げているキャラクターも。特にラスボスはどうしてこうなった。ラストバトル〜エンディングは正直、超展開の部類かも……。

システム


 前作にあった『ジャッジメントリング』を今回も継承。『リングカスタム』によって威力を落とす代わりにタイミングの幅を広げる等の調整が可能になった。『リングアイテム』によって、攻撃回数を増加させることが可能だ。リングアイテムの入手には各地に点在する『リングの魂』との会話が必要だが、この会話にも一々ギャグが入っている凝りっぷり。

 主人公の『フュージョン』を始め、各キャラクターが個性を生かした特技を持っている。
 また、今回は紋章を装備することで『紋章魔法』が使えるようになる。紋章は70種類以上も存在する。1つの紋章でも複数の魔法を使用でき、さらにその紋章を1人のキャラクターが複数装備できるという構成。
 重複した魔法を使用できる紋章を同時に装備すると、消費MPが下がるという特典がある。これが非常に強力で回復魔法等をかなり小さなコストで使用できる。

 前作同様、主人公はフュージョンによって、様々な魔物に変身することができる。ただし、攻撃力が高い炎属性の変身だけで事足りる印象。アモンなどストーリー進行に関わる魔物に変身できるようになっても、あまり使い道は無いかも。

バランス


 難易度は低め。雑魚戦は敵が一度も攻撃しないまま終わることも多い。ボス戦では全体回復や蘇生が容易で、なかなか全滅しない。ただし、雑魚敵に不意打ちされると、成すすべなく大ダメージを受けることも……。
 前作と比較して、ダラダラと時間の掛かる戦闘が大きく減ったのは好印象。

 アイテムが目印も何もなく、そこら中に落ちているのはちょっと意地悪。特に紋章は集めないと発生しないイベントがあるのに、数が多いから大変。

快適性


 戦闘テンポが非常に高速になった。前作の長いエフェクトや遅い通常攻撃が劇的に改善されている。 目押し中心の戦闘は前作よりテンポが速いとは言え、やはり面倒な部分も。

美術


 前作の特徴だったグロテスクなモンスターデザインは押さえ気味。味は消えたが無難に。
 グラフィックの美しさはPS2でも最高峰。演出力も前作より格段に向上して、FFXにも負けないレベル。後半、大正時代の日本の描写は中々雰囲気があって良いと思う。

音楽


 弘田佳孝氏がメイン作曲者。光田康典氏や伊藤賢治氏も参加。一番印象に残ったのはタイトルデモ。雰囲気にはあっているが、強烈に印象に残った曲は少なめ。伊藤賢治氏の戦闘曲は良曲ではあるが、無難な作りでサガシリーズほどのインパクトには欠ける。といって、いつもの個性を存分に発揮されたら作品の雰囲気を壊しそう……。

posted by 砂川赳 at 11:23 | Comment(0) | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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