【RPGレビュー】ドラゴンクエスト9

2011年09月17日

タイトル機種質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
ドラゴンクエスト9NDS80708080708080772009/07

質量/物語


 DQ6・7ほどの町数やダンジョン数はないし、DQ8の様な広大なマップがあるわけではない。ダンジョンの仕掛けなどもこれといったものがないため、今までと比較すると、小さくまとまっている印象を受ける。 しかし、クリア後のやり込み要素は無駄に豊富。制作者の堀井雄二氏が『廃人仕様』と言ってしまうほど。

 主人公が天使であったりと、世界設定は今までのDQとは少し毛色が異なるが、基本的には一話完結型の物語をこなしていく今までの形式と大きく変わりがない。1つ1つのイベントにユーモアがあるのは相変わらずで、全体としてのまとまりもぼちぼち。
 終盤のラスボス関連のイベントまで、話のまとめ方が一話完結型のノリなのはどうかと思ったけど……。

システム


 今回からは(正確にはモンスターズ ジョーカーから)マップ上を動き回る敵と接触することで、戦闘が開始されるシンボルエンカウント方式になった。これによって、不要な敵との戦闘を避けたり、あえて、敵を選んで戦うといったことができる。

 成長システムはDQ3,6,7にあった転職とDQ8にあったスキルマスターを組み合わせたもの。職業ごとにレベルを保有しており、他の職業へと転職するとレベルが1になってしまうなど、なかなかクセが強い。 普通にクリアする分には転職を一切しなくても、大丈夫だが、色々と特技を習得したい場合は、何度も転職を駆使する必要がある。

 DSという機種を生かしたすれ違い通信は国民的RPGならでは。DQ7の頃にはその変化の乏しさから化石と揶揄されていたDQシリーズであるが、8・9とシステムに大きな変更を加えてきたため、もはやその批判は当たらない。たぶん……。

バランス


 DQシリーズらしく、装備を買うのに悩んだり、レベルアップに喜んだりといったRPGの基本的な面白さがしっかり詰まっている。

 今回、新たなステータスとして、攻撃呪文・回復呪文の効果に関わる「攻撃魔力」「回復魔力」が加わっている。また、敵との属性相性によって、より大きなダメージを敵に与えられるようになった。例えば、炎が苦手な敵にはメラのダメージが50%アップするというのは、以前のDQシリーズではほとんどなかったこと。
 これによって、5以降、特技に押されて役に立たないことが多かった攻撃呪文が、ある程度は役に立つようになった。

 ただ最終的には魔法使いは攻撃力アップのバイキルトなど、補助にかかりきりになる。そのため、攻撃呪文を使うヒマがなくなってしまったのが、魔法好きの僕としては残念……。

 敵の出現数は1〜3体が多く、今までのDQよりも少数で出現することが多い。その割りに、HPが低めなので、1、2回攻撃すれば、大抵の敵は倒れるようになっている。そのため、少し雑魚戦闘が楽すぎるようにも。

 ボス敵についても、最近のDQの中では、HPが低くこちらの攻撃手段が豊富な分、短期決戦が多い印象を受けた。終盤はバイキルトで強化して、攻撃していれば、あっさり決着が付く。その代わり、ボスの攻撃も激しいので、こっちがあっさり全滅させられることも。

 難易度としては、シリーズの中では、比較的簡単な部類に入るはず。

快適性


 戦闘テンポはやや遅め。8より少しマシだが、DQシリーズにしてはかなり遅い部類。
 全体攻撃のダメージは一括表示されるのに、ベホマラーやマホトーンなどの回復・状態異常呪文はわざわざ一人ずつ、ゆっくりと表示しまうのはなぜ?

 前作8で最も気になったのは町やダンジョンが広すぎて、探索に時間がかかることだったが、9では、街やダンジョンのサイズは狭すぎず、広すぎず丁度いい。やっぱり、個人的にはこのぐらいの広さが安心する。

 今回、最も問題なのは新システムの「クエスト」。町人の依頼を達成することで、報酬が貰えるというシステムだが、この依頼の内容が「会心の一撃で、ゴーレムを10体倒せ」など、かなり作業的なものが多い。
 しかも、転職で上級職になるためには、このようなクエストの達成が条件となっている。クエストによっては、面倒な割りに報酬が乏しく、がっかりすることも。

美術


 機種がDSなので、グラフィックは残念ながら、前作DQ8よりずっと粗い。

 しかし、今回の目玉システムとして、主人公と仲間キャラクターの髪型や顔などを自分で決めることができるため、キャラクターには愛着が湧く。装備品によって、キャラクターの姿が変わっていくため、見た目を取るか性能を取るかは悩ましいところ。

 ときおり、挿入されるアニメシーンはDQ7の黒歴史ムービーと違って、なかなか質が高く話を盛り上げる。

音楽


 肝心の通常戦闘曲が今ひとつDQ8の戦闘曲と代わり映えしない印象。天使界の曲が今回、一番のお気に入り。曲数は少なめで、強く印象に残る曲というより、聞いていて落ち着く曲が多い。

 地味に前作より効果音が気持ちいいものになっているのは好印象。
posted by 砂川赳 at 07:00 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする