【RPG制作講座】ダンジョンバランスA 仕掛け・謎解き

2011年09月10日

 基本的に僕はRPGというものは、クリアしてもらってなんぼと考えている。そのため、仕掛けや謎解きについても、誰でもクリアできるように作ることが望ましいとも思っている。

 複数のツクール作品で見た記憶があるが、ダンジョンの謎解きに二進数などの専門知識を使う人が時折ある。きっと、理数系(特に情報系)の方なのだと思うが、自分には常識でもプレイヤーにとってそうとは限らない。(解説やヒント次第では大丈夫かも……)
 基本は小学校までの知識。後は発想次第で解ける程度の謎解きが理想と思う。というか、そもそも小学生が遊ぶ可能性もあるわけで……。

 ぶっちゃけてしまうと、僕はプレイヤーを何時間も悩ますような、難解な仕掛けや謎解きは不要と考えている。個人的に謎解きは、さほど好きではないということもあるけれど、何より他の要素の足を引っ張る可能性が非常に高いためである。

 プレイヤーの中には「謎解きを重視する人」以外にも、「戦闘を重視する人」「ストーリーを重視する人」「音楽を重視する人」「映像を重視する人」などなど、様々な趣向を持った人がいる。もし、難解な謎解きによって、何時間もプレイが止まってしまうようなことがあれば、これらの人のプレイする意欲を削いでしまう危険性が高い。

 逆に戦闘ではこのような問題は発生しにくい。例えば「ストーリーを重視する人」がボス敵が強くて倒せないという場合、少し面倒だが、レベル上げをしたり、装備を強化することによって、ほとんどの場合は、自力で解決することができる。それにパーティは強化されるので、完全には時間の無駄にもならない。

 また、戦闘は「どのようにすれば敵を効率良く倒せるか」を多様な解の中から導き出す一種の謎解きと見なすことができる。「謎解きを重視する人」にとっても、戦闘は魅力的な要素であると言える。

 しかし、これが通常の謎解きとなると話は別。謎の解き方がわからなかった場合の救済策がないため、何時間も悩んだ挙句、何も進展がないということもありえる。一応、攻略サイトを見るなどの解決方法もあるけれど、攻略サイトに頼りきった謎解きなんて面白いとは思えない。

 もちろん、お金(もちろんゲーム内通貨のこと)を払えば、謎解きを免除してくれるなどの、救済策を用意することもできるけれど、これはできない人に取っては間違いなく不快かと思う。

 個人的な経験として、物陰に隠れていた必須アイテムをうっかり見落とし、数時間悩む羽目になったようなことが何度かある。難しい仕掛けで悩むならともかく、こういうのは本当に徒労でしかない。

 以上より、僕は『難解な』仕掛けや謎解きはいらないと考えている。とはいえ、仕掛けや謎解きは一切、配置しないほうがよいとまでいうつもりもない。

 プレイヤーを悩ませて、長時間足止めするような仕掛けはいらないと考えているけれど、ダンジョンに色取りを加える目的で仕掛けを作ることは逆に奨励したい。
 仕掛け自体の難易度は誰でもクリアできる程度のものとし、それよりも、見た目の楽しさを重視した仕掛けを作成することで、プレイヤーをダンジョンに飽きさせないようにするわけである。

 また、アイテムの入手条件など、クリアに必須ではない仕掛けについては、別に難しくても、それほど問題はない。

 ……と言いたいところだったけど、FF10では、クリアに必要ではないが、最強武器の入手に必要なミニゲームについて『面倒臭い』『難しい』との不満の声が大きかった。
 FF10については、最強武器がなくても普通にクリアできるため、面倒なら、さっさと止めて本編を進行すれば良いだけなのだけど、わざわざ、ミニゲームをやった上で不満を言う人が多く出たわけである。

 恐らく、開発者としても、面倒ならやらなければよいという程度に軽く考えていたと思う。実際はそう簡単にはいかず、おまけのはずのミニゲームで作品の評価を下げるという、もったいない結果になってしまった。人間心理というものは、なかなか難しい……。


 見た目を重視した仕掛けの他に、もう一つの手法として、パーティ編成や能力の制限など、戦闘面に影響する仕掛けを使う方法がある。

 よくできている代表例としてはFF8が挙げられる。
 FF8のラストダンジョンでは、最初は「魔法」「アイテム」といった多くの能力を制限されてしまう。パーティを分割しながら、仕掛けを解き、ダンジョン内に点在するボスを倒すことで、制限された能力を開放することができるようになるという仕組みである。
 ラスボスを倒すには全ての能力を開放する必要がなく、仕掛けを解くことができなくとも、クリアが可能なようになっている。

 このようなやり方ならば、仕掛けが解けなくともクリアは可能である。普通のダンジョンとの差別化もバッチリであり、プレイヤーの進行を妨げることもない。他には、FF3の小人にならないと進めない洞窟なども面白い。

 どうしても、謎解きにこだわりたいというのならば、ゼルダシリーズのように、ストーリーや戦闘は程々にして、謎解きに重点を置くのも一つの方法である。

 この点、テイルズオブシリーズやワイルドアームズシリーズは中途半端な印象が拭えない。
 テイルズは明らかに『戦闘』と『ストーリー』に重点を置いているが、そのわりに面倒な仕掛けがあるダンジョンがありテンポを阻害している。(特にシンフォニアの謎解きは辛かった……。最近はだいぶマシになってきた気がする。)
 ワイルドアームズは『謎解き』『ストーリー』『戦闘』の全てを重視しているようだけど、残念ながら『謎解き』と残り二つの両立は難しい。シリーズとして長続きしなかったのは、この辺のコンセプトにも問題があったんじゃないかなあと推測してみる。

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posted by 砂川赳 at 09:10 | Comment(0) | RPG制作講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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