【RPGレビュー】サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY

2011年07月02日

タイトル機種質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
サガ2秘宝伝説 GODNDS70708070708080742009/09

質量


 クリアまでは20数時間程度といったところ。当時のGB製RPGでは圧倒的な質量を誇っていたが、最近の大作RPGなどと比べるとさすがに量に乏しく、半分以下の時間でクリアできてしまう。とはいえ、ゲーム的にはパーティ構成を変更することで、複数回のプレイにも耐えうるようにできている。

物語


 原作のGB版から大きな変更点はなし。原作にあった独特のテキストも大体そのまま。ただ、話すキャラクターが女性やメカだと口調が変わるのは、原作とは少し異なる部分。

 サガ1に続き、世界観の異なる世界を登っていくという物語は当時、斬新だった。今の時代のゲームと比較すると、テキスト量がそれほど多くないため、あっさりした印象を受けるけれど、これはこれで簡潔でいいのではないかと。

システム


 「人間」「エスパー」「メカ」「モンスター」のそれぞれ成長システムの異なる4種族から4名を選び、パーティを組むという基本的なシステムに変わりなし。4種類混成でバランスよく編成するのも、全員メカ・全員モンスターなどの極端なプレイをするのも自由。

 GB版と大きく異なる点はロマンシングサガ以降のシリーズで、おなじみとなったシンボルエンカウント制を逆輸入して採用したこと。これによって、面倒な戦闘を避けたり、狙った敵種族と戦ったりすることができるようになった。複数の敵シンボルが近くにいる場合、一度にまとめて戦闘となるチェーンエンカウントシステムなるものもある。

 また、サガフロンティア以降ではおなじみとなった連携もあるため、発動させることで、大ダメージをたたき出すことができる。(発動方法は大きく異なる。)

 細かいところでは、一度変化したモンスターに再度、変化する際に結果が分かるようになっているのは親切。

 ミンストレルソングにあったマップアビリティが採用されており、特に「高速移動」を使用すると移動速度が速くなって非常に便利。ただし「発掘」や「トラップ解除」は作業的で面倒なところも。

 他、新システムのミューズではランダムで女神が戦闘の手助けをしてくれる。だけど、そもそもランダムというのがゲーム的にとても微妙な感じ。ピンチになるとリミットドライブによってキャラクターの能力が上昇したりするけれど、発動する機会が少なすぎて何とも言えない。

 色々と細かく新システムが追加されているけれど、全体的に必要性が薄いような。ゲームの面白さに貢献しているものは少なく、ぶっちゃけスベリ気味かも。といっても、大きくマイナスになるような要素も別にないけれど。

バランス


 バランス面は意外と原版に忠実。モンスターの能力やアイテムの性能や値段などは、そのままの部分も多い模様。

大きく異なる点は
・マップアビリティの発掘や追加要素などによるアイテム入手機会の増加
・シンボルエンカウントによる戦闘回数の減少
・ボス敵の強化(特にHPが多くなっている。)
など。

 難易度は若干高めだが、GB版と同じようにどこでもセーブできるのでわりと何とかなる。どこでもセーブといえば、昔のサガシリーズによくあったハマリだが、今回はボス戦前の引き返せない場所でセーブをしようとすると、警告メッセージが出る安心設計になっている。もちろんセーブデータは複数作れる。

 GB版そのままの部分と変更した部分が噛み合っていないせいで、元々、成立していたバランスが狂っている部分がいくつか見られた。
 例えば、発掘によって手に入るアイテムが増えた他、チェーンエンカウントなどで、一度に出現する敵の数が増えた。結果としてお金を稼ぎやすくなったため、アイテムに不自由することが減った。(後半は異常にお金が余る。)
 そのため、メカの強化は非常に楽になった。反面、人間とエスパーはシンボルエンカウントによって、戦闘回数が減ったにも関わらず、能力の成長率がGBとさほど変わらない。能力がメカに比べて低くて困ってしまった。

 GB版の時点で気になっていた点だけど、このゲームでは「素早さ」が重要になっている。これが低いと、敵の集団に一方的に攻撃されたり、攻撃が当たらないといった問題がある。つまり、ザコ戦が苦しく非常にストレスが溜まる。
 しかし、人間とエスパーが「素早さ」を上げるためには、特定の種類の武器を使い込む必要がある。これに気づかずにプレイしていると、常に敵に先手を取られるため非常にイライラするゲームになってしまう。
 この辺りの問題は改善されていない。上記の仕様によって、相対的に能力が上がりにくくなったため、なおさら苦しく感じるようになった。

 後半は敵の同時出現数が非常に多いため、アニメーションをカットしないと非常に面倒。これもGB版であった不満だけど、余計出現数が増えて酷くなっているような……。チェーンエンカウントなしでも、一戦闘で20体とか普通に出てくるのでキツい。そのせいで、ザコ戦では複数攻撃に頼りまくることに。

快適性


 まず、メニューの開閉にそれぞれ2秒ほどかかる点が気になる。
 そして、マップアビリティを切り替えるのにいちいちメニューを開かなくてはならないため、手間がかかる。特に『発掘』と『トラップ解除』を切り替える機会が非常に多い。ミンストレルソングのようにボタン一つで切り替えできたらよかったけど……。

 発掘などの要素によって、GB版よりアイテムの入手機会が増えた。……が、そのせいでアイテムの持ち数制限を超えてしまうことが多くあって、整理が面倒に。入手量を増やすなら、持ち数制限も増やすのが筋だと思う。

 戦闘アニメはGB版より長くなったが、BボタンでアニメカットのON・OFFをいつでも切り替えることができる。効果音すらないので、ちょっと味気ない感じはするが……。

美術


 DSにしてはそこそこグラフィックは綺麗。主人公や仲間のグラフィックは同じ種族でも複数のモデルとカラーが用意されている。全員メカでパーティを組むにしても、違うグラフィックにすることができる。ただ、姿やカラーに微妙なものが多いような……。

 GB版では、同じ系統のモンスターは全て同じグラフィックだったが、(例えば、狼人間系ならば、ウェアウルフも猫女も全く同じ)今回は種類ごとに細かく姿が異なる。猫女はちゃんと猫女になっている。武器についても、それぞれグラフィックが異なっており、連携技の種類も豊富。特にレオパルド2なんて、本当に戦車で砲撃してくれる。

音楽


 音楽はGB版に比較的忠実。イントロが少し変わっている曲もあるけど……。個人的には通常戦闘の「必殺の一撃」がお気に入り。

まとめ


 ミンストレルソングはゲームシステムやバランス面でほぼ別物となっていたが、今回は意外と忠実なリメイクになっている。ミューズとか入れなくていいところに無駄に力を入れてる感はあるけど、それも原作をぶち壊すほど影響はなし。

 ただ、元々のシステム自体からしてクセが強いので、その辺は覚悟が必要かと思う。
posted by 砂川赳 at 12:00 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする