【RPG制作講座】難易度A 凶悪な難易度

2011年06月18日

 市販RPGの中には、部分的あるいは全般的に凶悪な難しさを持つものがある。せっかくなので、僕が凶悪だと思ったゲームバランスの例をまとめてみた。この中には誰もが知っている有名作品も珍しくない。

凶悪な難易度の作品一覧


ドラゴンクエスト2: ブリザード、デビルロード、バズズ

 3人パーティで、蘇生手段も限られた状態で、ザラキ、メガンテなどの全体即死攻撃を使用する魔物達。難しいを通り越して、もはや理不尽の領域。ちなみに、ファミコン版だと戦闘中に蘇生(ザオリク、世界樹の葉)はできない。

ファイナルファンタジー: 氷の洞窟

 全体即死のクラウダを使用するダークウィザード。全体マヒのマインドブラストと即死攻撃を使用するマインドフレイア。石化攻撃のコカトリス。それらが1つのダンジョンに出現する脅威。

ファイナルファンタジー3: ラストダンジョン

 合計2〜4時間程度かかるラストダンジョンだが、セーブポイントが存在しない。ラスボスを倒すためには、その前に凶悪なボス達を倒さなければならないが、うっかり、その前にラスボスに挑むと絶対に勝つことができず今までの時間がパーになる。

 FF3は「全滅=ゲームオーバー」のRPGだが、全滅しても所持金半分で復活できるDQ3,4よりも圧倒的に厳しい。製作者も本当はセーブポイントを用意していたのだが、バイトのデバッガーが簡単すぎるといったため、撤廃されたとか何とか。
 当前、一般に向けてRPGを作成するなら、生粋のヘビーユーザを基準にバランスを設定してはならない。

ファイナルファンタジータクティクス: ウィーグラフ&ベリアス戦

 主人公ラムザとウィーグラフとの1対1のバトルだが、有効な装備やアビリティがないと、まず確実に負ける。予備のセーブデータを取っていないとハマる可能性大。というか、筆者はハメられて最初からやり直した。(失ったプレイ時間30時間!)
 ウィーグラフを倒すとベリアスに変身するが、これがまたも強敵。しかし、今度は1対1ではないので、色々と対策が立てられるのが救い。

ロマンシングサガ: イフリート、フルフル、ラルバ

 イフリートの火の鳥、フルフルの吹雪、ラルバのダークウェブは耐性を持たないパーティを一撃で全滅させる。(しかも、耐性装備は入手機会が限られる。ダークウェブは対策不能)これらが、後半はザコ敵として堂々と出現するのがロマサガ1クオリティ。
 どこでもセーブのおかげで、意外とどうにかなるが、うっかりイベントの途中でセーブすると、ボスを倒せずハマリになることも……。というか、筆者はイフリートにハメられて最初からやり直した。

ロマンシングサガ2: ラスボス戦

 とてつもない攻撃回数を持ったRPG史上最強とも言われるラスボス。攻撃の組み合わせが悪ければ、即全滅する。救済処置のクイックタイムの術で動きを止めればノーダメージで勝てるが、せっかくのラスボス戦が一方的なハメ殺しとは空しいもの。リヴァイヴァ、光の壁などの補助術を活用すれば、クイックタイムなしでもどうにか勝てるらしい。

 酷いラスボスの例として挙げてみたけど、上下の調整不足と違い、きっちり調整した上での確信犯だと思われる。

スターオーシャン2: ミカエル&ハニエル戦

 ミカエルのスピキュール(火属性全体攻撃)連発が超凶悪。おまけに戦闘アニメも長い。火属性を無効化できる装備が存在するが、装備できる仲間は限られる。入手方法もやや難しいので、攻略情報を持たないプレイヤーは死ねる。

女神異聞録ペルソナ: ラストダンジョン

 道順を知らないと、ラスボス戦と合わせて5時間以上かかる凶悪なラストダンジョン。しかも、一切のセーブ不可。FF3を遥かに凌駕する恐るべしラストダンジョンである。ヘビーユーザ向けといわれるメガテンシリーズの中でも突出している。

まとめ


 中には「ちゃんとテストプレイしたのか?」そもそも「プレイヤーにクリアしてもらう気が本当にあるのか?」ということも疑われる難易度もある。ところが、上記のことが理由で、これらの作品が軒並みク○ゲー認定されているかというと、そうではないようだ。むしろ、作品をクリアしたプレイヤーからは、「いい思い出」とすら思われている節もある。

 FF3がDSでリメイクされた際には、「凶悪なラストダンジョンはそのままにしてくれ!」という要望が多く、多少難易度が落ちたものの、期待に応えて、セーブポイントは設置されなかった。DQ2に至っては、製作者の堀井氏が時間の都合でテストプレイをまともにできなかったことを明言しているが、それでもこの難易度でなくては駄目だという人もいたりする。

 というように、意外とプレイヤーの難易度への許容量は大きい。どちらかというと、ロード時間が長かったり、エンカウント率が高かったりと、難易度以外の不快要素が原因でクリアを諦めるプレイヤーが多いようだ。クリアできる難易度でさえあれば、後は快適性などの向上に時間を割くのも手だろう。とはいえ、ハマリだけは起こらないようにするべきなのは言うまでもない。

 もっとも、上のようなバランスすら喜ぶのは、ヘビーユーザが中心である点には気をつけておきたい。ヘビーユーザというのは、声が大きく実数以上によく目立つもの。マニアックな方向を狙うのも結構だけど、一般向けを狙う場合は気をつけよう。
 また、ファミコン時代とは異なりRPGの物語の量は増大しているため、難易度を高くすると、より時間がかかってしまう。近年、増加している時間のない社会人プレイヤーの声も無視できない。

 特にフリーソフトの場合は序盤のバランスがきついと、即効でゴミ箱行きになることが多い。注意しよう。

>RPG制作講座目次に戻る
posted by 砂川赳 at 10:55 | Comment(0) | RPG制作講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント