【RPGレビュー】ファイナルファンタジー10

2011年05月22日

タイトル機種質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
ファイナルファンタジー10PS2909090808010090892001/7

物語


構成はシンプルながらもツボを抑えた作り。主人公ティーダは序盤から、わけも分からずに異世界に放り込まれるが、それにより、プレイヤーが主人公と共に自然に世界設定を理解していくことができるようになっている。序盤からプレイヤーを置いてけぼりにするFF13辺りと比較すると、導入部の上手さが際立っている。

旅の目的が明確でほとんどブレが無い。CMなどで、誤解されているが、このゲームの主題は恋愛ではなく「父親」である。セリフ回しも自然かつ簡潔。FFシリーズの何気に凄いところは、このDQにも匹敵するセリフ回しの簡潔さだと思う。

「笑顔の練習」とかたまに恥ずかしいシーンもあるのは気にしない・・・。パーティメンバーの中で比較的影が薄いキマリ等にもそれなりに見所を用意している。 ただ、ラストバトル後に長いイベント戦闘があるのは、少し萎える。

システム


新たに採用されたCTBがうまく機能している。このシステムではATB以上に素早さが重要なカギを握ることになる。似たようなシステムなら、タクティクスオウガが存在していたが、FFXがより優れているのは画面右に敵味方の行動順を常に表示するインターフェイスである。筆者も強く影響を受けたほどだ。
(ていうかパクりました。ごめんなさい。)

また、今回の装備品は特殊で攻撃力などの数値は存在しない。代わりに、最大4つのアビリティ(MP消費半減など)がついており、改造によって、自分好みの武器防具を作成可能となる。

戦闘システムに付いては、絶賛してみたが、反面、成長システムのスフィア版には不満が残る。途中まではキャラの個性が出るが、後半やクリア後は全員が万能キャラになる傾向があるためだ。また、レベル制など既存の成長システムと比較すると、いちいち操作が必要となるため、面倒も多い。

バランス


それなりに自由度がありながらも手応えを感じる戦闘バランス。もっとも中盤までに限ればの話だが・・・。そこまでなら、実際、かなり優秀な部類だと思う。残念ながら、成長システムの都合上、終盤は異常に仲間が強くなってしまい、バランス崩壊を起こす可能性が高い。
また、ラストダンジョンより先に、隠しダンジョンに入ってしまうプレイヤーが多く存在するのは、配慮が不足していたと言える。結果、ラスボスが超弱かったという意見と普通に強かったという意見が混在するハメになっている。

快適性


戦闘テンポはFF8や9と比べると、圧倒的に高速。特に通常攻撃の速度を比較すると感動的に早い。FF9では戦闘開始演出からキー入力可能となるまで、15秒もかかっていたが、今回は大幅に短縮されて、7秒程度に。このくらいなら演出の中で自然に見えるので、さほど気にならなくなる。

個別のイベントの話になるが、ゲームクリアに必要なパズルの1つに、非常に時間がかかって鬱陶しいものがあるのは減点。

美術


ただ美しいだけでなく、センスを感じる。西洋とも東洋とも異なる独自の概観を持った町並みや、巨大な敵である「シン」の存在を高い技術力を持って表現している。ゲーム全般に登場する水の美しい表現は印象に残る。

個人的にリアルタイムの映像インパクトでは、今の所、この作品が一番である。

音楽


メロディーラインのはっきりした曲こそ減ったが、「ザナルカンドにて」「シーモアバトル」「いつか終わる夢」など名曲の質では他のFFシリーズにも全くひけを取らない。

まとめ


物語や演出、高い戦闘の完成度が特徴。まさに、PS以降のFF路線の完成形だと言える。ただし、フィールドを自由に動き回るようなSFC以前のRPGの面白さは期待できない。完璧とは言わないが、個人的に最も好きなRPGを聞かれたら、これを挙げるかも知れない。

posted by 砂川赳 at 09:36 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする