【RPGレビュー】ロマンシングサガ2

2013年09月14日


発売元スクウェア
機種SFC
発売日1993/12/10
質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
90809080708090831993/12頃

物語


 皇帝と七英雄の戦いという流れで、話の筋がしっかり通っている。ロマサガ1・3では、何だか良く分からないうちにラスボスと戦うことになっていたけれど、それと比較して戦う目的が明確。
 そして、フリーシナリオによる自由度が高く多彩なストーリー。自由度は高いけれど、七英雄を倒すという目的がしっかりしているので、「何をすれば良いのか分からない」となって戸惑うことは少ないと思う。自由度がありながらも、放置では無く目的がしっかりしているというバランスが肝。

 『運河要塞』『カンバーランド』『地上戦艦』など、複数の展開・解決策を持ったイベントが多くある。『冥術』『皇帝コッペリア』など、隠し要素も豊富。普通に一度やっただけでは逃してしまいそうな要素の数々が魅力的。

システム/バランス/快適性


 『継承』『陣形』『閃き』など多くの新システムが登場。
 『新システム』と銘打ったものは奇抜なだけで別に面白くも何ともないというのは、ありがちな話。しかし、この作品ではそれらのシステムが確実に面白さにつながっている。特に『陣形』『閃き』などは、以降のシリーズ作品でもお馴染みの要素となった。

 ボス戦は非常に手応えがあって、特に様々な個性を持った七英雄との戦いが熱い。
「サガシリーズといえばボス戦」というイメージがあるけれど、ボス戦重視が明確に打ち出されたのは今作が初めて。その意味でも、サガシリーズのゲームデザインを決定した作品といえる。
 ただし、ラスボスが異常に強く、消費は大きいが敵の動きを止める『クイックタイム』によるハメ殺しで倒すのが定番になってしまっている。正攻法で戦うと普通のゲームの裏ボス以上の難易度になるので難しい。補助技を使いこなせば倒せるらしいが、筆者はやったことが無い。

追記(2017/9/12)

 今更ながらラスボスを正攻法で撃破したので、ひっそりと追記。
 戦法は最初の数ターンで補助術を全員にかけて、強い技で攻撃するだけ。何度か試してみたけど、回復を縛っても高確率で勝てるほど。極端なレベル上げも不要で、今までの苦労が不思議なくらいだった。

 そうして分かったのは、ロマサガ2の難易度を上げているのは隠しデータの多さと不親切さ。

  • 装備の表示性能と実態が一致していない。防御力1の装備品が高性能だったりする一方で、最強の帽子のように表示だけは優秀な罠装備まである。
  • 弓や小剣のように育てても強くならない武器がある。また、後半のボス戦で実用に耐える攻撃術は二つしかない。水、風、地の術レベルをいくら上げても攻撃役としては不足。
  • キャラクター毎に閃ける技が決まっている。剣が得意と自称しているキャラでも、線斬りや残像剣すら閃けないことがある。最後まで半端な技で挑まされる可能性も。
  • 後半は術が重要になるが、中盤まではまともな攻撃術がなく育てるのが大変。補助術は強力だが、そもそも効果に気づかない可能性も。
  • 陣形効果も秘密だらけ。例えば、一見強力なラピッドストリームだが、先制の特性を除けば能力補正は最悪。何も考えずボス戦で使うと難易度が上がる。

 さらにラスボス戦では……

  • 特定の技の見切りがほぼ必須だが、プレイスタイル次第では持っていない可能性も。
  • 術の開発や装備の量産化には、時間経過が必要。ラスボス直前になってはもう手遅れ。
  • 混乱や魅了による同士討ち対策として、全体攻撃技は封印しておく必要がある。これによりラスボス戦で実用に耐える攻撃術はクリムゾンフレアのみとなる。

 というように罠のオンパレードになっている。
 逆に言えば、仕様をある程度理解していれば、ロマサガ2はそこまで難しいゲームではない。これまで、ラスボスは強すぎるのではないか――と、思っていたのだけど、ゲームシステムの理解を前提にすれば、これぐらいが妥当と制作者が考えたのも納得できた。
 もっとも、さすがに制作者も反省したらしく、ロマサガ3ではこれらが大幅に緩和されている。

 以上、追記終わり。


 今作もシンボルエンカウントを採用しているが、前作『ロマンシングサガ』のようにうじゃうじゃと敵がいるわけでは無いので安心。シンボルエンカウントゆえの快適感を、まともに感じられるようになったのはこの作品から。

 また、戦闘終了後にHPが全回復するようになったのも、この作品から。代わりに導入されたのが『LP』。HPが0になる度にキャラが保有するLPが減り、0になるとキャラが消滅する。といっても、それほど厳しい制約では無い。実はGBの初代魔界塔士サガに似たようなハート制というものがあったので、復古という感じである。

 高めの難易度ながら、『どこでもセーブ』『Xボタンで町から脱出できる』などの親切設計も目立つ。個人的には「難しい作品ほど親切であれ」と思っているので、これはありがたい。
 なお、どこでもセーブにありがちな欠点として、ハマりが挙げられる。しかし、この作品では基本的に全滅しても『継承』によって、別のキャラに皇帝の座を引き継ぐことができる。ゲームオーバーにはならないので、ハマリの危険性は少ない。ただし、ラスボス手前でハマり(裏技的に脱出可能)があるので注意。

 気になったところでは、戦闘テンポが意外と悪いところ。いちいち技名やダメージ表示に間があるので、時間がかかる。当時、気にならなかったのは短期決戦型の戦闘バランスのお陰かもしれない。
 また、年代が進むごとにパーティーを1から再編成する必要がある。今回はどんな構成にしようかというのは楽しい悩みでもあるけれど、面倒なのも確か。
 特に術を習得する度に、メニューが閉じる仕様は時代を考えても劣悪な操作性。装備の開発を行うためには、城内までマメに戻る必要があったりと、今にしてみれば面倒なところは多い。

音楽


 伊藤賢治氏は戦闘曲に定評あり。後の作品と比較すると、戦闘曲の数は少ないが安心のクオリティ。手応えのあるボス戦を大いに盛り上げる。評価が最も高いのは七英雄戦だろうか。「このボスは今までのザコとは違う」というプレッシャーも得られて印象深い。

まとめ


 難易度はやや高めなのだが『どこでもセーブ』『シンボルエンカウント』などで快適設計がされている。なので、難易度の割りにはそれ程の疲れは感じない。ゲーム性重視のプレイヤーなら、やっておくべき作品。
posted by 砂川赳 at 06:00 | Comment(4) | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする