【RPGレビュー】英雄伝説 閃の軌跡4

2019年09月28日


発売元日本ファルコム(公式)
機種PS4
発売日2018/09/27
質量物語システムバランス快適性美術音楽平均クリア日
90807060709080772019/09/23

質量/物語


 難易度ノーマルでクリアまで120時間。
 サブイベントはほぼ見ているが、一部のセリフは飛ばし気味に読んでもこの時間。
 閃の軌跡1〜2のレビューを見直したら、クリアまで60〜70時間と書いてあった。プレイスタイルはほぼ同じなので、これがそのまま作品規模の差のはず。

 とにかく大変長かった。恐らくは軌跡シリーズで最長の作品になると思う。

ストーリー

 前作の衝撃のラストから一転、序盤は主人公リィン不在のままゆったりとした展開が続く。この辺は閃の軌跡1に対する2の流れに近い。

 空の軌跡1から閃の軌跡3まで八作にも及ぶ過去作品から数多くのキャラクターが登場。
 個人的に嬉しかったのは、空の軌跡以来となるギルバートの再登場。元市長秘書がこんな息の長いキャラになるなんて……。

 反面、キャラを回すばかりでストーリーに進展がない部分も。閃3は主人公の立ち位置を変えることで一定の新鮮さがあったけど、今回はそれもない。
 序盤から既存キャラの顔見せ的なイベントがダラダラと続く。
 なんせとにかくキャラが多い上に、サブキャラまでまんべんなく拾ってくるのがこの作品。敵も味方も見た顔ばっかり。

 基本的に敵キャラと戦っても決着はつかないし、一部を除いて死人も出ない。
 全体的に「お前達を試す」みたいなノリのボス戦が多め。「全力でやる」「本気でやる」と戦うたびに強調されるけれど、やはり戦いごっこ感が否めない。
 ともあれ、閃2〜3と違って今回は終盤で決着をつけるだけマシだろうか。

 色々と不満はあったのだけど、なんといっても帝国編(リィン編)の完結作。いくつかの山場は、非常に気合が入ったものになっている。
 ラストも大風呂敷をかなり頑張って畳んでおり、個人的にも満足のいく出来だった。
 特に今回は軌跡シリーズの根幹となる謎にも終盤で一部触れられる。もっとも、この辺は軌跡シリーズの完結まで引っ張りそうだけど。

絆イベント

 今作も絆イベントによって、仲間達と仲を深めることができる。
 今回の絆イベントは恋愛色が強い。恐ろしいことに、驚異のリィンハーレムに拍車がかかっている。ルートに入らなくても、大勢の女性から告白される始末。ここまで行くとちょっと怖い。

 女性キャラとの恋愛色が強いけれど、個人的には旧VII男性メンバーとのイベントがわりと好きだったりする。

テキスト

 相変わらず気になるのはテキストの質。ライターのクセが丸出しで、似たような表現のオンパレードである。

◆例
  • あ……。
  • はは、ふふ。
  • 〜というか、ていうか、といいますか。(文末)

 特にキャラを問わず「というか」の文末への多様は気持ち悪いレベルというか。
 普通に「〜だな」とかでよい文末を「〜というか」で締めるから、凄く違和感があるというか。閃3の時にはなかったはずなのに、なんで新たなクセが増えているのというか。


 根本的な問題として「伏線をたくさん張り巡らした先が気になる作風」と「寄り道要素が充実した作風」という二種類の作風の組み合わせが噛み合っていないように思う。

 後者を充実させれば当然展開は遅くなるし、前者を期待するプレイヤーはイライラしてしまう。しかも、それで分作になっているのだからなおさら。
「もっとテンポよく進めたら1〜2作でまとまっただろ」
 なんて批判を受けてしまうのも必然というもの。

システム/バランス/快適性


 システム面は基本的に閃の軌跡3と同じ。そして、3に引き続き、ぶん投げ気味のゲームバランス。

 色々とカスタマイズ性は高いのだけど、行き着く先は単調なゴリ押し。
 オーダーやブレイクが若干弱体しているなど、多少の調整は入っている。……が、所詮は申し訳程度に3よりマシかなという程度。

 難易度ノーマルだと序盤は少し厳しい部分もあるけれど、装備が整う中盤以降はほとんどの戦闘がノーダメージで終わる。
 ボス戦でも最初の数回だけ攻撃を喰らえば、後は完封なんてこともザラ。というか、普通にやっててラスボスはほぼノーダメージでした。
 黙々と一方的に敵を倒すのは、やっていて虚しいものがあった。RPGとしての面白さに疑問を感じる。

 とにかく足すばかりで、引き算のないゲームデザインがどうなるかという一つの例。
 バランスが壊れてるんじゃなくて、ルールが壊れているというべきか。たぶん制作者もよく分かっていない。というか、半ば諦めてるんじゃないかな。

 不満点はたくさんあるけど、閃3で散々突っ込んだので割愛。基本的に3からの進歩はないと思って問題ないです。

ミニゲーム

 3から引き続き登場のカードゲームVMはけっこうよくできていると思う。難しくはないけど、大味な戦闘よりはよほど頭を使うし面白い。
 碧の軌跡以来(たぶん)となる落ちゲーの『ポムっと』もあるけど、こっちはやたら難しい。完全攻略しようと思うと、結構時間を食わされる。

美術


 グラフィックの質は3と変わらない。相変わらずPS4にしてはイベントシーンの演出は物足りないレベル。
 とはいえ、個人的にはこれだけあれば十分だと思っている。FFシリーズみたく、グラフィックに力を入れすぎて開発に時間をかけるよりも全然いい。

 なんといっても、空〜碧の軌跡のキャラが現代のモデリングで見られるのは感動。今回はかなりたくさんのキャラが各作品から再登場する。

 オープニングアニメは1〜3で一番微妙かも。ただエンディングの豊富な一枚絵はかなりよかった。

音楽


 音楽に定評のあるファルコム。
 山場のイベントは音楽でしっかり盛り上げるし、ラストダンジョンなどダンジョン曲の充実も光る。
 反面、戦闘はちょっと印象が薄いかも。特に通常戦闘曲はよく思い出せない。

総評


 全体的に質より量に作品が偏ってしまっている印象。

 『足りない』というよりは、余計なものが多い。一作品としてもシリーズとしても長過ぎる。それによって、結果的に不満点が目立っている部分は間違いなくあるはず。
 まともに調整すれば、ペルソナシリーズなどの名作級に面白くなると思っているのだけど……。実際、閃1の段階ではかなり期待していた。

  • 冗長なイベントは削る。
    それこそサブクエストは全廃でもいいぐらい。
  • システムも単純にしてゲームバランスを取る。
  • ミニゲームや料理などのやりこみ要素もバッサリ切る。
  • プレイ時間は半分ぐらいまで削って品質を高める。
  • そもそも分作しない。

 自分が制作者ならこんな感じにするかなあ……と、妄想してみます。
posted by 砂川赳 at 12:40 | RPGレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【雲海のオデッセイ】ねんがんの小説を書きました!

2019年07月14日

 ねんがんの小説を書きました!
 ここ何年かロクに表立った活動をしてきませんでしたが、ようやく表に出す時が来たようです。

 雲海のオデッセイ
 https://ncode.syosetu.com/n0109fq/

 小説家になろうにて、ひっそりと毎日連載していきます。

 内容は雲の上の世界を冒険する剣と魔法の王道ファンタジーです。
 ゲームだろうが、小説だろうが相変わらず王道ファンタジー至上主義は変わりません。
 過去の偉大なRPGや小説からインスピレーションを受けながらも、自分の持てる限りのアイデアを注ぎ込みました。

 以下、作品の特徴。

  • 異世界に転移しません。
    主人公は最初からファンタジー世界の住人です。
  • 主人公はそれなりに強いですが、最強ではありません。
    仲間と力を合わせながら冒険します。
  • 第一章からいるヒロインがずっと物語の中核です。
    イベントをクリアする度にヒロインが増えたりはしません。
  • ストーリーは章毎に明確な目的を持って進みます。
    完結までのプロットも作成済みです。
  • 明るめな作風にしたつもりですが、それなりに過酷な展開もあります。
    特に第二章辺りまで。
  • ステータス、レベルなどのゲーム的な概念はありません。
    作者はゲーム作家ですがありません。
  • タイトルは長くありません。簡単に覚えられます。
    ※サブタイは付けるかも?

 以上。

 テンプレ? なにそれ、おいしいの? という感じの王道ファンタジーです。
 ※Web小説の世界では一定の型にはまった小説が人気を集めやすい傾向があり、『テンプレ』と呼ばれています。

 ……と言いながらも、テンプレの分かりやすさと面白さはなかなか侮れません。
 Web小説全般で旧来のハイファンタジーが流行らないのは、それなりに理由があるのだろうな――とは考えています。
 そこはテンプレ並に読みやすい小説を目指したいところです。文学ではなくエンタメを作っているつもりなので、敷居の低さは重要でしょう。

 ちなみにわりとガチでやります。100万字は絶対に超えます。
 完成形になれば、ミスティックスターをクリアする二倍ぐらいは読了にかかると思います。

動機&経緯


 ミスティックスターを完成させて以降、次に何を目指すかを考えていました。
 というのも、ぶっちゃけ王道路線のゲームデザインとしては、自分ではあれ以上のものを作れる気がしません。
 ちょっと違う程度のものなら作れるでしょうが、このままやっていてもたぶん頭打ちです。
 ここは違う方向性を開拓してみようと考えました。

 できそうな方向性は二つ。

  • ストーリーや世界設定などを強化する。
  • 自由度を増し、戦闘以前のゲーム性を強化する。
    イメージとしてはサガシリーズやメタルマックス2Rなど。

 そして、ひとまず前者を選びました。

 正直に言うと、ストーリーには苦手意識がありました。自分は現状、明らかにストーリーよりもシステム寄りのゲーム作家です。
 才能がない――とまでは思いません。単なる経験不足でしょう。

 思えば子供の頃、学校でやらされる作文がめっちゃ苦手だった記憶があります。自分をさらけ出すということには、誰しも抵抗を持つもの。ストーリーが苦手だったのもその延長でしょう。
 それゆえ、長らくゲーム制作ではストーリーよりもゲーム性にばかり力を入れてきました。

 結局、始めてオリジナルのストーリーを真面目に作ろうとしたのは、ミスティックスターが始めてと言ってよいレベルです。
 それまで中〜長編を6本以上完成させておきながらそんな有様。ミスタ開発当初はどうストーリーを作ればよいのか、強烈に悩んだほどです。

 しかしながら、ストーリー作りが嫌いなわけではありません。むしろ思う存分、ゲーム性の成約がないところでストーリー作りをしてみたい。

 そこで小説です。
 自分も読者としては何百冊と読んでいますが、一度は書く側に回ってみたい。少し違うことをやりたいという思いもありました。

 自分の作品なので、作風はミスティックスターを踏襲しています。読んでみれば、どことなく似たキャラクターがいることにも気づくと思います。
 また、雲海のオデッセイでは、ミスタでは力不足でできなかった点を改善したつもりです。
 具体的には……

  • 特徴的な世界設定を行う。
  • 冒頭シーンを印象的に。
  • 大風呂敷を広げて先に期待をもたせる。
  • ヒロインを始め、キャラクターの登場を印象的に。

 ってな感じです。

 もちろん、ゲーム作家から転向するわけでもありません。
 というか、雲海シリーズとして類似した世界設定でゲーム化しても面白いと思っています。
 イメージとしてはワイルドアームズシリーズが分かりやすいかなと。あれは『荒野の世界』という世界設定で、別々の物語を展開していますよね。

 *

 実のところ、しばらくはこっそり名義変えて密かにやろうか悩みましたが、それはそれで色々と面倒なので普通にさらすことにしました。
 雲海のオデッセイには、王道RPG魂をふんだんに盛り込んでいます。その一点ではブレはありません。
 ここは基本的にゲームブログですし、無理に読んでもらおうとはさすがに思いません。ですが、王道RPGが好き、小説も好きという方がいればどうぞ。

 あと色々と事前研究をして知ったのですが、あっちも例によって、エターなる率が高い! 最近はエタるなどと省略して呼ばれているそうです。
 どうやら、人気が出なければ見切りをつけて、次の作品に移る――というような、スタイルが横行しちゃってるようですね。多くの作品がエターなるのは悲しいことです。

 どうでもいいですが、エターなるの語源は、ツクール2000の伝説となった未完の大作エターナルファンタジアにあります。
 そのエターナルファンタジアが盛大にエターなって、はや18年。この言葉はすっかり世に定着してしまったようです。なんだか感慨深いものがありますね。

 ちなみに、小説家になろうの無名新人作家の場合、最初の読者数は精々数十人だそうです。
 大量の作品があるのに、わざわざ無名作家の作品を読む必要はないというか、見つけるのも至難の業――というわけですね。
 内容が良かろうが悪かろうが、そもそも最初は読む人が極端に少ないのだから、評価だってされません。

 まあ、そりゃそうだよなって感じですが。
 そこの現実を知らずに「評価が低くて落ち込む」→「エターなる」のコンボが初心者の定番らしいです。

 自分は気長に頑張りながら、上を目指していこうと思います。

 無論、人気が出ようが出まいが、僕はエターなりません。
 自分のスキルを磨くためにも、今は作りたいものを最後まで作りたい。結局のところ、自分にとってのモチベーションはそこですから。
posted by 砂川赳 at 17:01 | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【音楽室】没曲その2

2019年07月06日

 没曲その2です。
 フリー素材としても使えますが、品質は保証しません。なんせ没ですので。転載するも魔改造するも自由です。
 一括ダウンロードのzipにはmidiファイルも含まれています。

一括ダウンロードはこちら


NR_boss10.mp3(☆☆☆)

 格好いいボス戦を作ろうと思った挙句、迷走してしまったようです。とりあえずピアノ入れとけみたいな。今までのボス戦曲よりも努力は窺えますが、すげえ使いにくそうな一曲。

NR_LB1.mp3(☆☆☆☆)

 無駄に希望あふれるラスボス曲。もうちょっと編曲を頑張れば、化けそうな気もするのですが……。

NR_field10.mp3(☆☆☆☆)

 地味ながら実用レベルに達してはいると思われます。地味に好きです。

NR_field11.mp3(☆☆☆)

 マーチ調のフィールド曲。個人的にフィールド曲はもうちょっと重いほうが好きですが。

NR_scene2.mp3(☆☆☆)

 感動的なイベントシーンに使えそう。残念ながら作風に全く合いませんでした。

NR_dark4.mp3(☆)

 殺人事件発生。ミステリーやホラーなら使えるんじゃないでしょうか。知らんけど。

NR_town4.mp3(☆☆☆☆)

 やたら爽やか。爽やかすぎて使いにくい。でも嫌いではないです。
 エンディングのエピローグとかに使えればよかったのですが、雰囲気が合わず断念。

NR_village4.mp3(☆☆☆☆)

 地味ながら安定した村の曲。かなり初期に作ったわりによくできていると思います。本採用してもよかったんですけどね。

NR_jpop1.mp3(☆☆)

 JPOPの王道進行とやらを知って遊びで作った曲。卒業でもしそうな何か。

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posted by 砂川赳 at 08:00 | 音楽室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする